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January 15, 2016

種之助の三番叟

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 歌舞伎座で壽初春大歌舞伎を見物してきました。

 お目当ては昼の部の最初に上演される廓三番叟(くるわさんばそう)。

 ご存じの通り、三番叟の名前は祭儀的な能の「父尉」「翁」「三番猿楽」の三番目の演目から来ています。能では今、父尉(ちちのじょう)が省略され、翁(おきな)を能楽師が、三番叟(さんばそう)を狂言師が担当する形での上演が一般的です。

 翁が天下泰平を祈るのに対し、三番叟は五穀豊穣を寿ぐといわれており、歌舞伎でもおめでたい興業である1月に毎年、祝祭的に演じられます。

 あまりにも構成的な翁より、三番叟は文楽など他の芸能に影響を与えており、もちろん歌舞伎の所作(舞踊)にも取り入れられました。

 今年の壽初春大歌舞伎で上演された廓三番叟(くるわさんばそう)はさらに、原型を発展させ、舞台はなんと廓に。出てくる三人組も傾城と新造、幇間というくだけっぷり(元は翁、千歳、三番叟)。しかも、内容は大籬(おおまがき=格式の高い妓楼)で、太夫が飲み過ぎて別のお座敷で休んでいたら、幇間が呼びに来るという設定。

 この大事な演目に中村種之助が出たんですよ!父は中村又五郎、兄は歌昇。播磨屋一門で研鑽を積んでいます。

 種之助は93年5月生まれだから、まだ22歳。

 ぼくは女形は歌右衛門さんから入って、玉さまで勉強させてもらったので、若い女形は菊之助、孝太郎ぐらいしか贔屓がいなかったのですが、その孝太郎が年男で48というを知って愕然としました。

 年をとると芸者遊びも半玉趣味になると言われているそうですが、今日の種之助の振袖新造は本当に綺麗でした。仕草がここまで可愛い女形は久しぶり。

 「およそ千年の鶴は仕着せの縫いに止めたり」からの踊りも楽しかった。

 今日は種之助が寿新春大歌舞伎で三番叟を踊るところだけを確認しに来たようなものだったけど、後になって「あの時の種ちゃん見なかったの?モグリだね」と言えそう!

 手をついて少し傾いで控えている種ちゃん、本当に良かった。

 廓三番叟の傾城は孝太郎、太鼓持は染五郎。どちらも好きな役者さんなので初観劇にはぴったりでした。余りやる演目じゃないのに松嶋屋さんは3回目というのに驚く。鈴ノ段での種まきの所作もよかった。

 また幕見でも見に行こうかな!

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