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August 17, 2015

七之助の『おちくぼ物語』

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 歌舞伎はこれから立役の海老蔵と女形は菊之助が大黒柱になって支えていくと思いますが、二番手の女形として頑張ってもらいたい七之助の成長がいよいよ楽しみとなったのが納涼歌舞伎。

 見物したのは七之助がおちくぼの君を演じた『おちくぼ物語』と三津五郎に捧げられた『棒しばり』の第一部。

 『源氏物語』に先立つ最古の物語である『落窪物語』を宇野信夫が歌舞伎に書き直した作品が『おちくぼ物語』(初演はぼくの永遠のディーバ、歌右衛門さま)。美しい容貌を持つ主人公の落窪姫君が、寝殿の隅にある落ち窪んだ陋屋に住まわされ継子いじめにあうという、ユーラシア大陸に共通する物語の原型とも言うべき日本のシンデレラ物語。

 驚いたのが七之助の声。

 落ち着いているんですよ。「いつの間にか、こんな声に」と成長に驚きました。最初と最後の「お許しあそばせ」が素晴らしい。

 もちろん所作も顔も美しい。かつての歌右衛門と梅幸(先代)、雀右衞門、芝翫のように、これからは玉三郎と菊之助、孝太郎、七之助の女形の花くらべが見られれば、と。

 シンデレラ物語には王子様が必要ですが、かつて海老蔵も演じた左近少将を演じたのは錦之助の長男、隼人。舞台映えのする顔立ちと清らかな立ち姿で平安貴族を好演していました。若手の有望株として育ってきたな、と。

 継子イジメする高麗男が憎々しいほど素晴らしい。

 『棒しばり』は勘九郎と三津五郎の長男、巳之助が彌十郎に支えられて踊りまくります。

 勘九郎の運動能力と板東流の嫡男として育てられた巳之助の踊りは「キュッ、キュッ」と腰をひねる音が聞こえてきそうな切れ味。

 納涼歌舞伎を見るなら第1部ですよ!。

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