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December 07, 2014

雷神不動北山櫻

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 歌舞伎は歌舞伎座か南座で見たいのですが、演目がひどくて最近では1年に7~8回しか見物しにいってません。特定の役者が重要無形文化財保持者になりたいためだけの古くさくて魅力のない出し物が続いてやんなっちゃいます。

 でも、海老蔵が出れば問題なし。

 今回の海老蔵+玉さま+獅童はもしかしたら、1954年の莟会における九世海老蔵(今の海老蔵の祖父、後の十一代目團十郎)、永遠のディーバ六世歌右衛門さま、二世松緑みたいな感じになるんでしょうか(七月の「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」も同じ海老蔵+玉さま+獅童でしたが)。

 中でも海老蔵凄いです。

 いまのところ、十五世市村羽左衛門が昭和以降の最高の立役でしょうが、十一世海老蔵は初めて「花の橘屋」を超えるんじゃないでしょうか。

 「花の橘屋」亡き後、初代吉右衛門と六代目が並び立ったり、先代の幸四郎と松緑が並び立ったりしても、ひとりで歌舞伎座を背負って立つという感じの立役はいなかったと思います。

 でも、今の海老蔵は、ひょっとして世界一の役者かもしれない。

 その美しさ、口跡の良さ、声の快さ、動きの切れ。
 それを支えるのが玉さまだというのも、歌右衛門さまを継いで女帝となった仕事と心得ているからでしょうか。さらに、獅童を加えて一座をつくり、そこに歌舞伎座とは縁の薄い澤瀉屋一座からスカウトして劇団をつくる。そんなことを玉さまは考えているように思います。

 とにかく夜の部で鳴上、毛抜、不動を通しで見物出来て幸せ。眼福でした。

 「雷神不動北山櫻」の物語の発端は、早雲王子が皇位に就けば天下が乱れるとして鳴神が「変成男子」の行法で陽成天皇を男子として生まれさせたというものですが、『孝謙・称徳天皇 出家しても政を行ふに豈障らず』 勝浦令子、ミネルヴァ書房によると、《孝謙・称徳天皇は、聖武天皇と光明子(光明皇后)という傑出した天皇と皇后の第1子として生まれ》《21歳で史上唯一の女性皇太子となる。そして32歳で天皇となるや道鏡を重用して出家し、男装した「変成男子(へんじょうなんし)」となることで、女性としての限界を克服する》ということもあったそうです。

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