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August 13, 2014

納涼歌舞伎『怪談乳房榎』

Kabuki_1408

 8月の納涼歌舞伎で『怪談乳房榎(かいだんちぶさえのき)』がかかりました。元は三遊亭圓朝の怪談噺が原作。早替りや本水を使ったケレン味たっぷりの演出がみどころの肩の凝らない作品。

 短い作品の多い納涼歌舞伎は結構好きで、今夏は谷崎潤一郎原作の『恐怖時代』も見ようかな…と思ったんですが、こっちを見物することに。

 『怪談乳房榎』は11年の新橋演舞場、13年の赤坂ACTシアター、今年7月のNYリンカーンセンター・ローズシアターに続く公演。考えてみれば11年の時はまだ、勘九郎が勘太郎だったんですよね…。その後、13年の赤坂歌舞伎では勘九郎を襲名していたけど、前年暮れには十八世勘三郎が亡くなっていて、勘九郎・七之助兄弟にとっては親の庇護を得られない中での責任興業でした。

 1990年に八月納涼歌舞伎が始まった時に(当時、人気が芳しくなかった歌舞伎は、それまで8月には三波春夫さんとか、萬屋錦之介さんの興業に小屋を貸していたんです)、第1回興業で十八世勘三郎(当時は五代目勘九郎だったけど)が『怪談乳房榎』で初役をつとめたという「平成中村座」にとっては縁の深い作品。

 菱川重信、下男正助、うわばみ三次がくずほぐれつ早変わりするのに加え、最後は高座に座る圓朝となって締めるという4役をこなした六代目勘九郎は、思ったより、はるかに上出来でした。

 親父の十八世勘三郎ぐらいは行くかもしれないというか、キレのある動きを生む身体のナチュラルパワーは親父や爺さんより上。これから楽しみ。一座を背負って立つという意気込みも感じます。

 『歌舞伎の名セリフ 粋で鯔背なニッポン語』などを読んでも長男らしく、家業をしっかりと勉強しています、という感じがして好感持てたんですが、応援しよ。

 敵役となる中村獅童も色悪っぷりが素晴らしく、殺陣の切れ味はいつものように鋭かった。

Kicho_mizuyokan

 歌舞伎座、結構、席空いてますんで(今年になって出し物がつまんなかったから…)、この狂言、見物してみてください。

 ということですが、三階の吉兆では水羊羹が売ってます。食事も夏とあって鯛茶漬け4500円と普段と比べればお安くなっています。

 吉兆の水羊羹。650円。あまり甘いものは食べないんですが、和三盆を使っていて甘さがやさしかったです。普通の水羊羹と比べて、ゼリー度合いが少ない感じでしたかね。ご家族のお土産なんかにぜひ…。

 にしても、また桟敷席に用意されているお茶が変わりました…福寿園でいいじゃない…。松竹、こうしたところは変えない方がいいのに…なにやってんだろ…。

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