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July 21, 2014

『トレーダーの発想術』

Trader_viewpoint

『トレーダーの発想術 マーケットで勝ち残るための70の箴言』ロイ・ロングストリート著、林康史訳、日経BP社

 原書は1967年に出版され、日本語訳は1997年と今や1000分の1秒単位で売買されるHigh Frequency Tradeの時代には古い本じゃないのかと思われそうですが、その箴言は今も変わっていないと感じます。

 著者は米国の大豆三品(大豆、豆かす、豆油)のトレーダーなんですが《全員が強気のときには、新たな買い手はいないと心得よ》というあたりは、株式も含めた市場取引すべてにあてはまると思います。

 ちなみに、訳者である林康史先生が日経に上げていた箴言は以下の通りです。

 ●「汝自身を知れ」と、その昔、ソクラテスが言ったけれど、それはけだし箴言である。相場で金を失うほとんどのトレーダーは、主として自らが何をしたいのかがわかっていない」

 ●「自分のやっていることが自らを追いたて、大きなチャンスを逃すまいと思うあまり相場から手を引くことを恐れる、といった状況に自分が置かれていると気づいたことがあるだろうか。もし、そうなら、強迫観念に取り憑かれて取引するという、抜き差しならないところまで来てしまっている可能性がある」

 ●「好調なときでも過剰に取引すれば、最後には自らの腕ではなく自己の願望に縋るようになる」

 ●「取引に必要な資金量を計算するには、判断ミスと予期せぬ不利な状況を見越しておくのが最善の方法だと思われる」

 著者が言いたいことは、自ら欲すること、何を得たいのかを明確にせず、自らを欺いて、助けとなる情報サービス会社やブローカーに出遭うことを期待する人がなんと多いことか、ということ。しかし、成功するためには自ら知的向上を図らなければならない、ということだと思います。そして「金で金を儲けることは難しい」ということなんでしょう。

 《完璧に予測できるということなど認めまい》《よいトレーダーは、自分の意見に固執しすぎることはない。完全に確信しているのは愚かであり、盲信するのは間抜けである》《自信過剰は、成功に必要な謙虚さを失わさせる》というあたりはしびれます。アマチュアはデータの本質的な欠点を知らず、それを嗅ぎ分けられるのがプロなんてあたりも。

 なかなか出来ませんが「最初の損が最も小さい」というのも本当だな、と…。

 これも難しいのですが「最も成功するトレーダーは、いつでも積極的に打って出ることのできる状態にある」つまり、ネットパワーをいつでも保持しておけ、と。「選択肢があることが自由なのだ。資金がなければ選択肢もない」と。

 でも、9割以上はストレス・ポイントのずっと下で生きている、と。それは屠殺されないまま肉塊と化すようなものだ、とも書いていますが、せいぜい「失敗を回避する規律」を持って臨みましょうか…。

 「恐怖は常に無知から生じる」(ラルフ・ワルド・エマーソン)。

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