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November 13, 2013

史上最低の七段目

Kishou_1311

 11/13に、歌舞伎座の夜の部の公演を見物した人は、ある意味、いいものを見たかもしれない。

 ぼくにとっても、忘れられないというか、これまで見物してきた歌舞伎の中で最悪の公演でした。

 歌舞伎座というか松竹は、11月と12月に仮名手本忠臣蔵を通し狂言でやるという信じられない番組づくりをしています。

 客が入りゃいいのか、という感じですが、なんか、そうした投げやりな姿勢が舞台にも出ているというか、七段目が酷かった。

 まず播磨屋さんが全然、声が出てない。最初から最後まで小さいまま。

 だいたい出が良くないよね。派手な紫の着付けに、羽織を片袖はずしして頭には飾り紙をつけていても、全然、色っぽくない。鬼平がとち狂ったか、みたいな感じ。親父さんである八代目幸四郎の由良之助とまでは期待しないけど、いきなりショボンとしてしまいました。

 とにかく全体に緊張感がない。

 だいたい七世歌右衛門を襲名しようって時なのに、お軽で出ている福助は体調不良で休演するし…。大成駒の歌右衛門さんが生きていたら、張り倒されているんじゃないでしょうか。

 代役の芝雀さんはまあ、仕方ないにしても、福助さんが出ないんじゃ梅玉さんの平右衛門はないんじゃない…という感じ。若くなさすぎるし、太っていて動きにキレがない。

 そんな二人が平舞台で深刻にからみあっている最中、上の一力茶屋で片付けてに出てきた黒子がコケそうになって、場内大爆笑。

 これも緊張感のなさでしょうかね。なんか全体に黒子が気になりました。

 そんな感じで芝居が進むもんだから、由良之助がでウグイス色の着物に着替えて「早まるなご両人。兄妹とも心底見えた」と登場するシーンでも拍手はまばら。あんな由良之助の二回目の出は初めてかな…。

 連続興行で疲れているのかもしれないけど、なんか全体的に「大丈夫だろうか」と思った忠臣蔵でした。

 安定していたのは吉兆の松花堂弁当ぐらいだったりして。栗ごはんと牛肉ワイン焚きが良かったですw

 最後に談志師匠の本にあった一句。

 高麗屋次男に産まれりゃ吉右衛門。

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