創業のしょっぱい味に回帰した香月と麺屋武蔵
「らーめん香月 本店」 渋谷区恵比寿西1-10-8 3496-6885
「麺屋武蔵 虎嘯(こしょう)」 港区六本木4-12-6 3497-0634
まだ明治通りにあった頃の香月のラーメンを初めて喰った時の衝撃は忘れられない体験のひとつです。
「世の中にこんなんまいもんがあるんか」という感じでした。
また、店内が非常に清潔だったことも新鮮でした。
当時のラーメン屋はテーブルがペトペトする感じがデフォルトだったんですよ。
もちろん香月は「ホープ軒」の店主と屋台を引いていたのが原点だったわけで、背脂チャッチャなどは継承していますが、麺の細さなどもオリジナリティありましたし、その後のラーメン界に大きな影響を与えたと思います。
で、もちろん駒沢通り沿いの今のところに越してからも週一あるいは月一で喰ってました。
でも、「味が落ちたな」と感じて以来、ここ最近はずっと行ってなかったんです。
そしたら、8月にリニューアルオープンの張り紙が出され、一時は「閉店するんじゃないか」なんていうウワサもまことしやかに流れてきたじゃありませんか。
喰えなくなるかもしれないと思うと、急に喰いたくなるのが人情ですが、なんと、念願かなって9日にリニューアルオープン。
さっそく訪問しましたよ。
券売機や太麺のオプションなどもなくってスッキリした感じ。
創業というか全盛時のような「絶対に間違えない記憶力での注文確認」までは再現されていませんでしたが、肝心のスープの味は「懐かしい香月」に近づいている感じがします。
注文したのは、ずっと喰ってきた「味噌、もやし、玉子」。
味噌らーめん850円、もやし100円、味たま100円で1050円。
昔は大盛りがデフォルトでしたが、いまや普通盛りというのがちょっと個人的には寂しいですけど、十分美味しかったというか、舌の肥えた人たちにも昔の味の方向性が感じられるよう、うまく調整されていると思います。
もう一軒、不調だな…と思っていたのが麺屋武蔵。
新宿店で「スープ甘すぎ…」と感じてからは、ここ数年、行ってません。
そしたら、六本木に創業時の味を進化させて提供する、といううたい文句の「麺屋武蔵 虎嘯」が7日にオープンしたというんですから、行ってみました。
正直、期待値は低めでしたが、「虎嘯つけ麺」(1000円)は甘くない、ちゃんとしょっぱい味がして嬉しかった。
だいたいラーメンなんてのは、しょっぱいのが基本の味付けですよ。
それをサイダー入れたりして甘くするなんて言語道断だと思っていました。
なんでもかんでも甘くするという最近の風潮はいかがなもんかと思っていたので、老舗2店の原点回帰の動きは素晴らしいかな、と。
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