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December 05, 2010

『戦後政治史 第三版』

Sengo_seji_si

『戦後政治史 第三版』石川真澄、山口二郎、岩波新書

 子どもの頃からそれなりに感じてきた日本の政治史の流れを、改めてざっと振り返ることができたというか、一種の懐かしさも感じることができました。

 通史ですので、掘り下げられないところは多いのですが、それでも、党人派の敗北に終わったものの岸信介首相が書かざるを得なかった「証文」(安保改定直後に退陣し、大野伴睦に政権を渡す密約文書)や、CIAに対して共産主義と戦うために自民党への資金援助を求めるところなどは、しっかり書かれています(p.84-)。60年安保というのは、その後の高度成長を準備するためにも、産み落とさなければならなかった難産の子だったんでしょう。

 池田内閣の所得倍増についても、それまでの統計からすれば、わざわざ「政策」と名付ける必要もなかったのかもしれませんが《あえて政策としたことによって、第一に成長そのものが促進され、第二に成長に伴う国民生活の激変に対応しようとする努力が、ともかく払われたことは見逃せない》というあたりは、なるほどな、と(p.94)。

 また、無党派層というの、なんとなくしっくりこない言い方だと感じていましたが、この本のように「常時棄権層」という方がわかりやすいと思います。いつもは棄権するけど、時々、「黙ってられない」時には投票して、大きな流れを生み出す、というのが最近の動きだと思いますし。

 にしても、民主党…。

 最後の「民主党政権は新たな政権運営の手法を模索することになった」(p.234)というあたりをクリアすれば、税制PTと仕分けで鍛えられた力が発揮されると思うんですがねぇ…。

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