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November 22, 2010

『ゴールドマン・サックス研究』

Goldman

『ゴールドマン・サックス研究』神谷秀樹、文春新書

 『強欲資本主義 ウォール街の自爆』に続く懺悔本。

 懺悔も何度も聞くと、単に本人が悪いんじゃないの?という感じを受けますが、まあ、二番煎じ。

 ただ、こうした現実認識の言い方には洗練さが加わったと感じます。

 《タダで借りられるポーカーチップ(ゼロ金利で中央銀行が貸してくれるお金)で、今日も巨額の相場を張り、「今日の得は僕のもの。明日の損は君のもの」、「大きすぎて潰せないのだから渡る世間に怖いものなし」と闊歩している。そして彼らが作ったソフトウェアにより、NY証券取引所などの株式市場では、コンピュータが秒単位で売り買い注文を出し続け、市場取引ボリュームの過半をこうした取引(フラッシュ・トレーディングと呼ぶ)が占めるようになった》(p.25)

 それにCDSデフォルトスワップが加われば、怖いモノなし、と思われていた、んですよね。

 「10分先は遠い未来」とうそぶくトレーダーの話もよかった(p.53)けど、基本的に増加したものは投資適格の企業債しかない、という結論になる、と(p.81)。

 でも、それに対する対処方法は書かれておらず、世界は二番底に陥るだろう、というのが結論のような思えます。でも、最悪はそうした道を辿るにしても、途中の山谷はあるわけだし、そこの分析というか予想が出来ないようでは、床屋政談と同じ。

 GM再上場で先日、久々に本社ビルがテレビに写されていましたが、神谷さんによると、本社ビルあたりからちょっと外れるとリオのファベーラなんかよりすごいスラムになるってって本当なんでしょうか。人口は二〇年で200万人から80万人に減ったというけど…。

 そして筆者はこのデロトイトになりたくなかったら頑張れ、と書いて終わります。

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