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September 05, 2010

『二十年目のザンボット3』

Zanbot3_20ani

『二十年目のザンボット3』氷川竜介、太田出版

 金田 伊功(かなだ よしのり)さんというアニメーターの名前は、少しぐらいは聞いていましたが、昨年、お亡くなりになっていたことは、8月にNHKが特集した番組で初めて知りました。

 その代表作というか、才能を遺憾なく発揮したのが『ザンボット3』というアニメだったそうです。奥付をみると1997年が初版ですから、『ザンボット3』は30年以上も前といいますか70年代後半の作品です。

 富野由悠季、安彦良和というビッグネームも関係しているとのことですが、その5話、10話、16話、22話の原画を担当したのが金田伊功さん。

 さらにクライマックスの戦闘シーンでは自ら動画まで行っているそうで、NHKでチラッと見ただけですが、パースをド派手に強調した構図、荒々しい筆致と今まで誰も見たことのない奇妙なアクションは印象に残ります。

 そして、当時、誰も見たこともない新しいイメージを支えているのは、安定感のある三角形の構図。

 カメラでいえば、21mmよりももっと広角で、しかも魚眼ではないレンズで撮っている画面。

 当時、15mmなど20mm以下の広角は一般的ではありませんでしたから、まったく想像で描いていたんだと思います。

Kanada_999

 とにかく構図が、決まっているんですよ。

 下からの構図では天頂に消滅点があって、人物なども斜めに立つように描かれているのがカッコ良い。

 もちろんこれだけでなくも『銀河鉄道999』のメーテル星の崩壊シーンなどのフレア、『銀河旋風ブライガー』のオープニングアメニでの2コマ、1コマなどを多用することで時間を歪ませることによる「ギュギュギュ感」by氷川竜介@NHK『アメニの革命児 金田伊功』など、すごいモンがあります。

 個人的には手の描き方が素晴らしいと感じました。

 まるで、レオナルド。

 ぼくがよく価値を知らなかっただけでしょうが、すごい才能だな、と思います。

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