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August 09, 2010

『インセプション』とアリアドネの糸

Dionysus_ariadne

 いやー、この歳になっても、感動できる作品と出会えるというか、凄すぎる作品をつくり続ける表現者と、時間を共有できる感覚っていうのはありがたいな、と思います。

 クリストファー・ノーランは、ダーク・ナイトを観てぶっ飛んだクチなので、偉そうなことは言えませんが、その後、バットマン・ビギンズを観て、「この人の悠々たる語り口はデヴィッド・リーンだな」と思ったのですが、『インセプション』を観て、オーソン・ウェルズみたいだな、とも感じました。

 大して映画を観てはいないのですが、こんなに複雑な脚本で、最初と最後がうまくつながり、物語自体も破綻せずに構成されていたのは『市民ケーン』以来なんじゃないかな、と。

 アメリカ人にとっての悪夢のひとつが、せっかく築いた帝国を、それを譲るべき人物がいないまま、破綻させてしまう、といいますか、幼い頃にかけられなかった愛情ひとつの価値もなかったみたいな感じではないかと思うのですが、それを、そのまま描いても平坦なだけ。

 だから、記憶を複雑にグルグルと回して遡って語らないと、リアリティが出ないのかもしれません。

 自分の夢や、自身のことを自分が語っても、周りはしらけるだけなので、何重にも複雑に絡みあわないと、価値が出ない、みたいな。

 主人公のひとりの名前をアリアドネの糸からとったというあたりは、一所懸命さが伝わりすぎて、ちょっとなんですが、とにかく、素晴らしかった。

なんと"Non, Je Ne Regrette Rien"をスロー再生するとインセプションのテーマ曲になるそうです 。

"Non, Je Ne Regrette Rien" : Edith Piafng>

Non, Je Ne Regrette Rien
Non, Rien De Rien, Non, Je Ne Regrette Rien
Ni Le Bien Qu'on M'a Fait, Ni Le Mal
Tout Ca M'est Bien Egal
Non, Rien De Rien, Non, Je Ne Regrette Rien
C'est Paye, Balaye, Oublie, Je Me Fous Du Passe
Avec Mes Souvenirs J'ai Allume Le Feu
Mes Shagrins, Mes Plaisirs
Je N'ai Plus Besoin D'eux
Balaye Les Amours Avec Leurs Tremolos
Balaye Pour Toujours
Je Reparas A Zero
Non, Rien De Rien, Non, Je Ne Regrette Rien
Ni Le Bien Qu'on M'a Fait, Ni Le Mal
Tout Ca M'est Bien Egal
Non, Rien De Rien, Non, Je Ne Regrette Rien
Car Ma Vie, Car Me Joies
Aujourd'hui Ca Commence Avec Toi
From: http://lyricstranslate.com

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