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August 10, 2010

東洋経済2010上期経済書・政治書ベスト40

Toyokeizai_best40_2010_summer

 恒例によって、今年も買ってみましたが、経済書ベスト20に、食指の動いた本は本当に少なかった。

 というか、経済関連の手の本は、書評を読んで、問題意識さえわかればOKという感じでしたが、今年上半期に選ばれた本の書評を読んでも、注文したのは『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』藻谷浩介、角川oneテーマ21新書ぐらいでしょうか。

 デフレを「克服」することが、あたかも金融政策で可能なような本がありますが、こうした本の著者は、何年か先に苦労するんじゃないかとこっちが心配になってきます。

 『デフレの正体』の書評では、2000年に1度の人口の波がデフレ、地域間格差を生み、高齢者の急増と生産年齢人口の減少を無視した経済政策やビジネス論は不毛、ということですが、これに、低賃金を求めて国境を移動する資本という要素を加えれば、常識的な日本人経営者の考えている世界像の枠組みが出来上がるんじゃないでしょうか。

 経済の低迷を金融政策に求めたり、ましてや、その打開を金融政策に求めるのは、正直、過大すぎる期待だと思う。

 誰か、ルイス転換点のグローバル版といいますか、90年代以降の購買力平価と実質賃金、物価上昇率と経済成長率の有意の関係を見つけてくれないでしょうかね。

 もっとも、常識的には、中国とインドがルイス転換点に達した時に、「経済の終わり」といいますか、安い労働力を求める資本の動きが実体経済に風波を立てられなくなる時がくるんじゃないかと感じてはいるんですが。

 政治書の方が、食指が動きましたね。『参議院とは何か 1947~2010』『「普天間」交渉秘録』はいつか読んでみようかな、とも思いましたし。

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