« 『縄文聖地巡礼』 | Main | 『坂東玉三郎 歌舞伎座立女形への道』 »

June 17, 2010

『フランスの内乱』

Marx_colection4

『フランスの内乱』マルクス・コレクション VI、筑摩書房

 『1917年のロシア革命』ロイ・メドヴェージェフ、現代思潮社では、レーニンがロシア革命を起こした後も、どんな共同体をつくろうとしていたのか、そのイメージが具体的にはなかった、というあたりが面白かったので、そういえばマルクスはコミューンについてどんなことを書いていたっけな、ということで、せっかくだからマルクス・コレクション VIで読み直したんですよ。

 そしたら『フランスの内乱』はつまらん…。

 昔はありがたがって読んでいたんですけどねぇ…。マルクスは『資本論 第一巻』と『経済学哲学草稿』『ドイツイデオロギー』だけの人間かもしれないですねぇ…。フランス三部作にしても、現場を歩かぬジャーナリストみたいな感じが強すぎる…。

 まあ、それは、それとして《帝政の正反対物が、コミューンであった。パリのプロレタリアートが二月革命の到来を告げる際に発した「社会的共和国」というスローガンは実のところ、階級支配の君主政的形態だけでなく階級支配そのものを除去するであろうような共和政への漠然とした希望を表明しているにすぎなかった。コミューンは、そのような共和政の現実的な形態》(p.31)であり、《コミューンは本質的に労働者階級の政府であり、横領者階級に対する生産者階級の闘争の所産であり、労働者階級の経済的解放を実現するための、ついに発見された政治形態であった》(p.36)とマルクスは分析しています。

 そこでは《コミューンは、多数者の労働を少数者の富にしてしまうような階級的所有を廃棄しようとしたのだ。それは、収奪者からの収奪をめざした。それは、今目主として労働を奴隷化し搾取する手段となっている生産手段、すなわち土地と資本を、自由な協同労働のための純然たる手段へと変えることによって、個人的所有を実現しようと欲した》(p.37)んだそうですが、やったことといえば工場を没収して組合に与えたのと《常備軍と国家の官僚制度-を破壊することによって、安価な政府というブルジョワ諸革命のあのシローガンを実現》したことぐらいじゃないかな、と(p.35)。

 アリストテレス以来の六つの政体に変わる新たなコミューンという政体をプロレタリアートは生み出したとしているわけですが、長期間、政権を運営できた可能性については、まあ、触れられないのかもしれませんが、そんなことは放っておいて、チエールなどを批判するばかりに終わっています。

 まあ、《コミューンの偉大な社会的施策は、コミューンが活動的に存在したということ自体にある》のかもしれせんが(p.42)。

|

« 『縄文聖地巡礼』 | Main | 『坂東玉三郎 歌舞伎座立女形への道』 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23829/48657028

Listed below are links to weblogs that reference 『フランスの内乱』:

« 『縄文聖地巡礼』 | Main | 『坂東玉三郎 歌舞伎座立女形への道』 »