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June 13, 2010

仙谷由人、枝野幸男の『政治家の本棚』

Booksjef_of_politicians

『政治家の本棚』早野透、朝日新聞社、2002

 鳩山政権発足時には藤井裕久、鳩山幸夫、菅直人、岡田克也さんの「本棚」を紹介したのですが、もう半分いなくなっていますねぇ。

 ということですが、仙谷由人官房長官と枝野幸男幹事長の「本棚」も見てみます。

 仙谷さんは1946年生まれですが、早生まれの誕生日は1月15日。帰還兵などによるベービーブーマーとは微妙にズレていますね。徳島から出てきた仙石さんは麻布から来た川本三郎などの東京の学生や、実存主義の話がまったくわからない、というカルチャーショックを受け、学校に行くのがバカらしくなって大江健三郎や高橋和巳なんかの本をゴロゴロしながら読んでいた、といいます。ここらかあたりは可愛らしい。

 イェーリングの『権利のための闘争』、丸山真男『日本の思想』、川島武宜『所有権法の理論』、ハヤカワ『思考と行動における言語』などが頭に残っているとして、『思考と行動における言語』は当時も司法修習生に渡しているとのこと。またイェーリングの『権利のための闘争』の「人権というのは闘い取らなきゃいかんもんだなと。血であがなった権利は重い」という内容は印象に残っている、とも。

 学生運動はそれなりにやってはいたけど、職業革命家になるのは「女のひもじゃないか」ということで、自分でメシを喰っていくために司法試験を目指した、といいます。合格した日に法学部がストライキに入って、全共闘グループの救援対策に走り回っているうちに中退。

 2年間の司法研修生時代は多分に漏れず『坂の上の雲』など司馬遼太郎の本は全て読んで、書いた人物で好きなのは村田蔵六と河井継之助。労働裁判では時間の起算点を争うことが多く改めて『資本論』を読んだら、マルクスは「資本家はSnatch a few minutes」すると書いてあることにも感心してます。つまり、わずかな時間でもくすね取る、と。

 そうこうしているうちに土井ブームが起きて選挙に。その頃から松下圭一『政策型思考と政治』、宇沢弘文『市場・公共・人間』、丸山真男『文明論之の概略を読む』などを議論の仕方はこれだ、ということで枕元に置いて年中読んでいたとのこと。

 『政治家の本棚』の最後に紹介されているのが1964年生まれの枝野幸男さん。宇都宮出身。ただし、あまり面白いと思うような話はなかったですかね。ご多分に漏れず司馬遼太郎をあげていて、仙石さんと同じく大村益次郎が好きだと書いてます。また、仙石さんからは古典を読んでないと言われ、マルクスも読んでないと語っています。子供の頃は田中角栄に対する三木武夫という感覚だったといいます。

 松下政経塾出身者が多い民主党の議員とは違い、ふたりとも弁護士出身で地方育ちというのが共通点でしょうか。ある方が「松下政経塾の出の政治家の顔はみんな同じようにみえる」と語っていたのに、なるほどな、と思いましたが、確かに、地方のバイタリティを感じるかな。

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