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November 21, 2009

『リーマン予想は解決するのか?』

Riemann_hypothesis_kurokawa

『リーマン予想は解決するのか? 絶対数学の戦略』黒川信重、小島寛之

 えー、何回も書きますが当方は文系のボンクラ頭しか持っておりませんで、数3どころか微分積分も蒸発している始末です。

 ということですが、素数の話は面白いです。『哲学的な何か、あと数学とか』の前後にも何冊かの本は読んでいるんですが、なんか書く気が起きません。ということで、この後、始まるNHKの番組の完全版に向けた予習みたいな感じで、この本のことを書いていきます。

 この本は数学者・黒川信重氏と数学を修めた後に経済学の道に進んだ小島寛之氏による対談、短いエッセイなどを詰め込んだ本で、あまりにも初歩的かも知れませんが個人的に「やっとわかった!」ということが多かったので、本当に感謝です。

 で、ですね、ゼータ関数とか検索しても、いきなり数式が出てきて、ワケ分らなかったんですが、これって元々は数を無限に足していくとどうなるか、という問題意識から始まったんですね。

 1+2+3+4+....って足していくと無限に拡散しちゃうけど(しかし、現代数学では-1/2なるらしいのですが、まあそれはおいといて)、平方数の逆数の無限和なら収束する、と。

 つまり、1+1/2+1/9+1/16+1/25+1/36.......と計算していったら、どうなるかという問題がだいぶ研究されていったそうです。スイスの数学ファミリィのベルヌイ家(このうちの一人のダニエルが揚力に関する定理を発見しているはずです)が中心に研究していたらしいのですが、なんとオイラーはそれが円周率の2乗を6で割ったものに等しいという衝撃の結果を発見します。なにせ、自然数の総和と円周率という全く関係のない分野が結びついてしまったのですから、驚きだった、と。

 この「自然数のn乗の逆数の和」をゼータ関数と名付けたのがリーマンだった、というわけで、ここでゼータ関数の重要性が初めてわかりましたw

 また、オイラーは素数が無限に存在することもピタゴラス派以来、2000年ぶりにクリアーに証明するのですが、ピタゴラス派の素数をつくる方法というのが面白い。

 それは素数を何個か掛けてそれに1を足していく、という方法。

1*2=2+1=3
1*2*3=6+1=7
2*3*7=42+1=43

 しかし、現在でも、この方法では43~44個ぐらいまでしかコンピュータでも計算できていないそうです。というか、だから数百桁の素数を2つ掛けたものを素因数分解すると《普通に解いていくと数千年かかるぐらいなので、暗号として用いられています》(p.16)ということなんですね。

 リーマン予想と暗号の問題がやっと、腑に落ちましたw

 いうことですが、1+2+3+4+5+6+....が最後にはマイナス1/12になるというオイラーの発見だけは、いつか理解したいと思います。

 また、先日、九州大学で「カシミール力、カシミール作用素、そしてリーマン予想」という国際研究集会が開かれていたのですが、なぜふたつが合わさっているかというと、真空のところに金属板を1ミクロンぐらいの幅で並行して置くと、引き合う力が働いて、それがマイナス1/12になるζ(-1)=-1/12カシミール効果と同じということに関係しているそうで、もう、このあたりはチンプンカンプンだけど、スゴイ!!!!という感じだけは伝わってきます。

 黒川先生によると、ゼータをやっていると1+1+1+1+1+.....=マイナス1/2[=ζ(0)]となり、これを10倍してわかりやすくすると10+10+10+10+10....=マイナス5となるそうです。

 《これは毎日10円ずつ無限銀行に貯金していくと、最後の審判の日には5円の負債となる、という宗教的・哲学的意味があるのだ、とゼータ研の修業時代に教わった》そうです。なんという新約聖書的というかウィトゲンシュタイン的な結論!とも感激しました。

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