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September 14, 2009

鳩山、菅、岡田の本棚

Booksjef_of_politicians

 『政治家の本棚』早野透、朝日新聞社は選挙後などによく目を通すことにしています。1996年から雑誌「一冊の本」で連載された記事をまとめたもので、出版された2002年は田中真紀子、鈴木宗男、辻元清美問題で揺れていた頃というより、いよいよ小泉元首相が絶好調というか独走態勢に入ろうか、という時期です。

 この本の中で民主党政権で重要な役割を果たしそうな4人の本棚を紹介してみようと思います。

 ということで、財務大臣あるいは官房副長官とか言われている藤井裕久さんは、東大出の大蔵官僚らしく、学生時代に読んだ本の話は例えば法律関連ぐらいしか出てきません。ナベツネさんが、岸信介と哲学の話をしようとしたら全く読んでいなかったのに驚いたみたいなことをどっかで書いていたと思いますが、そんな感じでしょうか。やはり挫折しないと本には向かわないのか、参議院から衆議院に鞍替えして選挙に落ちた浪人時代にギボンの『ローマ帝国衰亡史』を読んだそうです。印象的なのは自民党を出る時に後藤田さんにも一緒に出ようと挨拶にいったら十年かかるぞといわれ《その言葉を、そのまま受けとめてもまだ半ばなんです》と語っていたところ。このインタビューは1999年に行われましたから、さらに十年かかったわけですか。

 国家戦略局という大仰なところを担当する管直人さんは、影響を受けた本としてオルダス・ハックスリーの『すばらしい新世界』をあげています。しかも、旧ソ連的なアンチ社会主義国家というかアンチユートピア小説として読んだことを強調しています。この人は「最小不幸社会」という言葉を使っているんですが、その発想はこんなところからなのかな、と。理想主義的なところは実は好きじゃない、みたいな。松下圭一さんの論文はほとんど読んでいるとも書いてあって、シビル・ミニマム、政策型思考、公共政策、自治体再構築とかは松下圭一さんの文脈で考えればいいのかな、とか思いました。

 首相となる鳩山由紀夫さんは東大紛争の当時、超高価だった大学内のコンピュータを守るために苦労したみたいな話をした後、《(産学合同での研究をやっていたから)学生運動に身を投ずることがでなかったですね、私どもは》《自民党に入った瞬間に何やこれはという思いになって、むしろ政治家の原点は何だろうということに興味を持って行動をしてきたのは、学生運動を眺めてきた影響があったんじゃないかなと思うときがあります。当時、自分自身は半身の姿勢だったけれども》と語っているのが印象的。

 岡田克也さんも東大法から通産省というコースのせいか、若い頃の読書経験というのはあまり語りませんね。《「週に一時間は読んだほうがいいよ」とアドバイスを受けたんですが、なかなかね》と語っていましたw

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