『クローバーフィールド』と『ダークナイト』
映画館で映画を観ることはほとんどなくなりました。
マナーをわきまえないお客さんが多くなって、映画に集中でなくなってきているように感じますし、音もあまりよくないかな、と。
ということで、よほどの作品でなければ前後の時間をあわせて4-5時間もかかる映画鑑賞というのはできなくなりました。
その代わりといってはなんですが、比較的長い休みがとれる時期には、周りの人たちの評判を聴いて、2~3本はBlu-rayで観るようにしています。PCMだとある程度、いいアンプとスピーカーを配置すれば音が自然というかダントツにいいですし、画面もクリア。ということで、冬休みは『クローバーフィールド』と『ダークナイト』を観ました。
『クローバーフィールド/HAKAISHA』は得体の知れない巨大生物に襲われた大都市の住民が手持ちのビデオカメラで襲撃の初めから収めていたものを、後で回収して…という想定。皆さん書いていることですが、自由の女神の首が吹っ飛ばされて道に転がっているのを写メしているシーンは、秋葉原の事件の時、被害者をケータイのカメラで撮影している姿とダブりました。
素人のビデオ作品でよくある「壁塗り」(カメラをやたら振り回すこと)を多様して、それが観ている者の三半規管に影響し、気持ち悪くなるというのをどこまで計算したんだろうかとも感じます。
内容よりも、ラストシーンを含めてインターネットでの話題の盛り上げ方を計算したマーケティングが新しいと感じました。それも含めての実験的な作品だと思います。監督のマット・リーヴスは職人というか、制約条件が厳しい中で、最上の結果を出していると思います。
『ダークナイト』は久々に良かったな。
ヒース・レジャー扮するジョーカーが看護婦さんの格好でフラフラと歩きながら爆破しまくるシーンというのは、自然な狂気の凄みを感じました。これも秋葉の事件を思い起こさせてくれました。
にしても、152分という長尺には驚愕しました。
よどみない脚本のジョナサン&クリストファー・ノーランはすごい力量。
あまりにも良かったので『バットマン ビギンズ』も観ようと思いました。
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