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November 15, 2008

『ぼくはこんな本を読んできた』

Tachibana_book

『ぼくはこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論』立花隆、文春文庫

 ある原稿で実際には使わなかったけど、ここの部分を捜すために買って読みました。

 《金を惜しまず本を買え。本が高くなったといわれるが、基本的に本は安い。一冊の本に含まれている情報を他の手段で入手しようと思ったら、その何十倍、何百倍のコストがかかる》(p.83)

 この本は昔、立ち読みしただけでしたが、ここの部分は覚えていたんですよ。

 あとは小説を読まなくなった理由を書いているこんなところも共感できます。

 《文学者の想像力というのは、生きた現実に比して、いかに貧困かということがわかり、どうして、ああいうつまらないものに、あれだ熱中できたんだろうと逆に思い始めたわけです》(p.47)

 それと、立花さんが繰り返し引用しているこんなのもいいなぁ。

 すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する(『形而上学 上』アリストテレス、岩波文庫、p.21)

 それにしても橘隆志少年が中学校三年生の時に書いた作文はすごいなぁ。ぼくもかなり子どもの頃から本は読んできたつもりですが、さすがに橘少年にはかないません。古典よく読んでいるなぁ。

 猫ビルはうらやましい。ぼくのマンションも徐々に本で埋まっているので…。

 週刊文春に連載されていた書評は参考になるなぁ。

 石油無機起源説のトーマス・ゴールドの『地底深層ガス』は知っておくだけでもいいし、《神学として科学をもち、祭祀として産業を持ち、聖職者として産業構造の歯車を調整する高級テクノクラートを持つ》現代資本主義はサン・シモン主義ではないかというあたりもおもしろい(p.234)。西欧中世で縞模様の服を着ていた人は社会から疎外されていた人たちがったというミッシェル・パストゥロー『悪魔の布』や、『彼方』などを書いたユイスマンスが末期癌となってからレポートした『ルルドの群衆』なんかも読んでみたい。文革当時、反動と糾弾された人たちが大衆によって喰われたという鄭義『食人宴席』なんていう本もあったんだと思うし、ボーヴォワールとサルトルとの三角関係を描いたビアンカ・ランブラン『ボーヴォワールとサルトルに狂わされた娘時代』なんかもなぁ…みたいな。

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