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October 24, 2008

『まちがいだらけの自転車えらび』

Machigai_enzo

『まちがいだらけの自転車えらび―幸福な自転車乗りになるための正しいロードバイクの買いかた』エンゾ早川(著)、双葉書房

 10数万円のブツを買ってしまった後にこの本を読めば、GIOSのフレームにカンパニョーロのコンポを付けた人以外は怒髪天をつくぐらい怒るだろうな、と思います。

 だって、シマノのこととか、完成車メーカーのことボロクソですもん。

 曰く、昔からかっこわるい自転車の乗り方をしているのはジャイアンツ(ジャイアントに乗っている人)とトレッカー(トレックに乗っている人)と相場が決まっていたが、コルナーゴやデローサに乗っている人のなかにもかっこわるいのがちらほら目立つようになってきてスコットなんかはジャイアントとトレックを超えた感もあるとか(p.38-39)、シマノはホイールのWH-RS10に不具合が発生したのに国内ではリコールしなかったとか(p.87)、BD-1に代表されるような高価な折りたたみ自転車で箱根を下るのは正気の沙汰ではないとか(p.121)、リドレーのカーボンバイクはブサイクだとか(p.156)、最高級の最新コンポであるデュラエース7800のブラケットは上面と下面の角度の差が足りなくて、正しいフォームで走れないとか(p.180)、まあ、言いたい放題。

 しかし、以下のことは教わりました。

 ロードバイクをつくるうえでもっとも重要な部品はフレームではなく車輪(ホイールとタイヤを一緒に考えるときはこの呼び名のほうがしっくりくる)のである。つぎがフロントフォーク。そのつぎがようやくフレームであるが、そんなことは自転車のことをよく知っている者ならはせみんなが知っている。さらに車輪のなかでもやはりタイヤという部品は、じかに地面と接触するだけに重要ではないということはぜったにあり得ない。それこそシマノやカンパニョーロといったコンポーネント群は、あまり走りには影響がないので二のつぎ、三のつぎでまったくかまわない(p.81-82)。

 とくにカンパニョーロのコンポーネントのばあい、設計が上からまでほとんどかわらないので、レコードあろうが、ヴェローチェであろうが、使い心地はいっしょであるといってよい(p.118)。

 ぼくは、コンポをどうしようか…という問題にどうしても納得いく答えが見いだせなかったということもあり、変速機なしのシングルギアのピストに逃げたのですが、Fujitrack Proで次に変えるとしたら車輪かな、と思いました(もっともエンゾ氏にいわせれば、アメリカ企業になってしまった富士自転車などは相手にされないかもしれませんが)。

 とりあえず、個人的にはロードバイクを買わないでよかったというか、とりあえずはピストにしておいてよかった、とは感じましたが、冷静な人はともかく、シマノの高いコンポつかった完成車買った人なんかは逆上するんじゃないかと思いましたね。

 あと、個人的にはピストのギアを固定じゃなく、フリーにしているのは、街中で乗るケースが多い小生にとって間違いではないし、カッコ悪いことでもない、ということを確信できたのは大きかったかな。

 飲み友だちで自転車乗ってるヤツに「シングルギアの自転車買ったら、次は変速機付のを欲しくなるもんです。きっと買いますよ」と言われているんですが、ユーロもさらにバカ安になっていくだろうし、GIOSのチンクワンテナーリオに、カンパニョーロのスーパー・レコードの11スピードで組んでやろうか、とか思ってしまいました。今なら100万円超すかもしれないけど、読み通り80円台まで下がれば、50万円台になったりしてw

 しかし、この本読んだんなら、本当はレコードとかじゃなくってコーラスかベローチェでいいんでしょうけど…。

 とにかくリスクを負って書いている点は高く評価します。

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Comments

この著者の早川氏は、ロードでもヘルメットをあまりかぶらない人で、自信があるのかもしれませんが、安全性には問題のある人だと感じています。そう言う人の言っていることは、ちょっとシンジラレナイと感じるものです。
 シマノの安全性よりもヘルメットかぶる安全性の方が重要だと感じます。
 そういう風に思っている人はどのくらいいるかわかりませんが、個人的にはあまり信用のならない著者だと感じます。
 ちなみに、個人的にはTIMEのフレームにカンパのコーラスです。

Posted by: 西澤 | October 27, 2008 at 12:15 AM

西澤さん、始めましてでしょうか?コメントありがとうございます!
ヘルメットの件に関しては、いろいろ批判があるようですね。ぼく個人としては神ならぬ身には矛盾が混在していると思っていますんで、様々な要素をかけ算したのが、その人の価値だと考えています。
で、あれだけ、いまあれだけ思い切って書ける人はいないとこれまでのところは思っていまして、全部の本を買ってしまいましたwなんか妙にナルシスティックなところが気になりましたが、まあ、いいかな、と…お気に召さないかもしれませんが、これから全冊、ブックレビューさせていただきますので、よろしくお願いします!
TIMEのフレームですかぁ、いいですねぇ。量産ピナレッロとかコルナゴとか溢れかえってますからねぇ!
小生もユーロのレートとにらめっこしながら、身体を絞りつつ考えていきたいと思っています!

Posted by: pata | October 27, 2008 at 08:10 AM

返信感謝です。

気に召さないといいながら、そういう私もこの人の著作を読んでいたりします。

一部、気に入らないところがあるからといって全てを否定するのは狭量に過ぎる、というのは確かです。

この早川氏に関して、1年ぐらい前に国道1号線を小田原から平塚方面に走っていたときに反対方向からこちらにくるのがたぶんそうだろうな、と思ってみたものですが、流石「ナルシスト」反対側を走っていても、そのスタイルはよく目立っていたのを思い出します。たしかにかっこいい。

何でもそうですが、基礎というか基本は型にあり、自転車のペダルを回す技術もその型に本質があることとすれば、その型について自分は本物だと言っている著者の言うことはかなり的を射ていると言える、ということでしょう。

ただ安全の為ヘルメットは妥協してはいけないところだと思うものです。かなりいいことを言っているだけに、そのあたりを理解しない人がこの本を読んで真似しないことを祈りたいものです。


TIMEも最近の廉価版はかなり怪しいものもあるようですが、実際個人的には本当の差がわかるような感覚を持ち合わせていないので、それこそナルシスティックにフレームを選んでいる部分もあります。サッカーはプラティニ、ポロシャツはラコステ、車はルノー、歴史に学ぶならナポレオン、とくれば自転車もTIMEに乗るしかない、というところで。しばらく前に行った巴里の凱旋門のすぐ西側にTIMEのショップがありましたが、流石ツールの国だなと思ったものです。

コンポでいうと、シマノのブレーキとシフトを兼ねるという構造が、私には下りカーブなどではどうしても不安な部分があったので、カンパニョーロに鞍替えしたという経緯があります。

いずれにしても、これからのブックレビュー楽しみにしています。

西澤

Posted by: 西澤 | October 27, 2008 at 08:43 PM

西澤さま
TIMEのフレーム、憧れちゃいます。個人的にもフルカーボンの乗り心地も一度は試してみたいな、と感じていますし。ユーロの下がり具合によっては、手に届くかもしれないな、とかw

小生も横浜在住なのですが、東海道といいますか、太平洋側は道がいいですよね。第一京浜は自動車は多いけど道幅広いし、路面も大田区の一部を除いていいから走りやすいです。夜が遅いし、どうしてもお酒を飲んでしまうので、自転車通勤は時々ある土曜出社ぐらいしかやってませんが、雨の日以外は、十分、可能だと思っています。いつかエンゾ氏とも路上で出会えるかもしれないと楽しみです。

>巴里の凱旋門のすぐ西側にTIMEのショップがありましたが、流石ツールの国だなと思ったものです。

おお!これは初めて知りました。こんど行ったら、寄ってみたいと思います!

Posted by: pata | October 28, 2008 at 10:23 AM

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