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June 25, 2008

『新・進化論が変わる』

Shin_shinkaron

『新・進化論が変わる』佐川峻、中原英臣、講談ブルーバックス

 1986年に発表した『ウイルス進化論─ダーウィンへの挑戦』の中で「進化は伝染病である」と主張したお二人がゲノム時代が進展する中で、どう変わったか?というのが趣旨のはずだろうけど、あまりウイルス進化論の進化は感じられませんでしたかね。

 お二人によるとウイルス進化論は《一本目はウイルスによる個体から個体への遺伝子の水平移動が起きること。二本目はウイルスによる遺伝子の水平移動は種の壁を越えて起きること。そして三本目の柱は、ウイルスは遺伝子を運ぶためのオルガネラ(細胞内小器官)だという》三本の柱で支えられている、ということです(p.237-)。

 著者たちが引用するのがキリンの例。今の長い首を持つキリンと、短い首の原種の中間的な化石が見つかっていないのは、首が長くなるウィルスに感染したからだ、と。通常、あまり首が長すぎると、水を飲む際に、血液が脳内に集中してしまうが、キリンの体にはワンダー・ネットがあるので、こうした逆流に耐えられるのだ、と。逆にいえば、ワンダー・ネットを持つ種はウイルスによる首長病にも耐えられるから、樹上の葉を食べられて繁栄することができたのだ、という仮説です。

 こうした仮説を補強(?)するために今西錦司さんを持ち出したりして、懐かしかったな、みたいな印象は残りましたかね。

 でも、門外漢がこうした本を読む際に期待する「センス・オブ・ワンダー」は感じられませんでした。残念ですが…。

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