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April 04, 2008

『女がひとり頬杖をついて』

Onna_ga_hitori_ibaragi

『女がひとり頬杖をついて』茨木のり子、童話屋

 06年にお亡くなりになった「戦後現代詩の長女」茨木のり子さんのアンソロジー。

 代表作の『倚りかからず』から「倚りかからず」を収録したのをはじめ詩集『歳月』『自分の感受性ぐらい』『食卓に珈琲の匂い流れ』『寸志』『対話』『鎮魂歌』『見えない配達夫』などから選んだ詩を、文庫本サイズながら丁寧なつくりの本にまとめています。

 ぼくは熱心なファンではなかったので、初めて読んだ「りゅうりぇんれんの物語」には圧倒されましたね。第二次大戦中、日本軍が強制連行した中国の若い農民が北海道の炭坑から逃げ出して、14年間、洞穴で暮らしたという欧陽文彬『穴にかくれて十四年』を元にした50頁にも及ぶ長詩です。

 あまにも過酷な運命ながらも、茨木さんから語られると、強く固い希望がどこかに感じられるんですよね。

 編者もこれを多くの人に読んでほしいと思ったと書いていますが、これを読んだだけでも買ってよかった。

 詩を引用するのは多少、問題だと思いますが、多くの方に買っていただきたいので、「倚りかからず」のさわりをご紹介します。

 もはや
 できあいの思想には倚りかかりたくない
 もはや
 できあいの宗教には倚りかかりたくない
 もはや
 できあいの学問には倚りかかりたくない
 もはや
 いかなる権威にも倚りかかりたくない

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