『またまた自動車ロン』
『またまた自動車ロン』福野礼一郎、双葉文庫
『自動車ロン』シリーズの二作目ですが、こちらでご紹介させていただくのは3冊目。外国車を中心とした車種別の評論と日本車のデザイン論という大きく分けて2部構成になっています。
車種別でとりあげられているのはモデナ、ロールスロイス、フェラーリF1、ポルシェGT3 '99、ボクスター '97、SLK '97、センチュリー、プリウスなどですが、白眉ともいえるのがセンチュリー篇。ウッドパネルの屏風継に関して熱く語ったあと、専用工場で下層のニッケルめっきに1.5時間のバフ研磨をかけ、鏡面になったところを薄くクロームめっきをかけたであろうスチールバンパーに驚きます。また、「おそらく」としながらもATE(対テロリス装備)として防弾ガラス、防弾鋼板、ランフラットタイヤ、対人地雷用防御板、防弾燃料タンクなども装備しているから自重は3tにもなり、5リッターV12エンジンを採用しているのだろう、というあたりの記述でセンチュリーなど必要もないのに欲しくなりました。ただデザインがな…。マイバッハと比べると、旧ソ連の「ジル」というか中国の「紅旗」みたいな感じがいなめません…。メーカーはそれぞれのクルマ別に有償の解説書を発行していて、普通の人でも入手可能になっているというのは知らなかったです。
福野さんは兵器マニアでもあり、当然のように陸上自衛隊の90式戦車や74式戦車、高機動車などにも乗りまくります。戦車はキャタピラで駆動するため、旋回時には横滑りさせる「スキッドステア」方式を使うので、高速コーナリングでは大ドリフト大会となってしまい、このため内規にも戦車の3m以内には近寄らぬべしというのがあるそうですが、こんなあたりの記述にも躍動感を感じさせます。陸上自衛隊が米軍のハンヴィー(HMMWV)を見て欲しいと思い、トヨタにつくらせたのが高機動車ですが、ハンビーに民生用のハマー(HUMMER)があるように、自衛隊の高機動車にも民生用のメガクルーザーがあって、まだ売ってます。しかし、センチュリーといい、メガクルーザーといい、トヨタはなかなかやってるんですねぇ。知らなかったなぁ。
パトリック・スミスが『ニッポン・チャレンジ』の設計を揶揄しているように、ローレルと部品を共通化させるために単に長さを継ぎ足しただけのスカイラインR33のデザインを批判していますが、ニッサンに対してはより辛めですね。
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