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November 08, 2007

吉例顔見世大歌舞伎「曽我綉侠御所染」

Kabukiza200711_2

 11月の歌舞伎座では河竹黙阿弥の脚本(ほん)が3本かけられています。そのうちの一本が「曽我綉侠御所染 御所五郎蔵」(そがもようたてしのごしょぞめ ごしょのごろぞう)。

 歌舞伎というのは、独自の世界観を持っているよな…と思うのが、バカな男による女殺しの場面です。

 あらすじはこちらで読んでいいだくとして、バカな男の典型である五郎蔵は「晦日に月の出る郭も闇があるから覚えていろ」と捨て台詞を投げたと思ったら、いきなり酸いも甘いも噛み分けている傾城「逢州」を闇討ちにしてしまうというテンポの良さといいますか、Never Stopping なバカさ加減。

 近松の『女殺油地獄』などでも不条理に殺される女、お吉を演じて素晴らしい孝太郎さんが、分別もつきそうな歳なのに、なお前髪みたいな振る舞いをする五郎蔵になぶり殺しにされる場面を"覚めながらも熱演"している風情があって、今回もよかったです。

 芝居として、ちゃんとあらがうんですよ、お吉も逢州も。恐怖を感じるだけでなく、抵抗するんです。

 そこがいじらしい。

 「尼寺へ行け!」と言われてショックを受けるオフェーリアなんていう生やさしい女性像ではありませんよ、歌舞伎の脚本家の描く女性像は。でも、結局はだだっこの男に殺されちゃうんですけど…。しかし甘っちょろい刹那主義に易々と殺されてたまるか!という身悶えが観る者の心をうつんじゃないか、と。

 歌舞伎は本当に新しい。

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