『夕べもここにいた!』
『なぎら健壱の東京居酒屋 夕べもここにいた!』なぎら健壱、毎日新聞社
今年も残暑は厳しそうです。もう本当にハッピーリタイヤメントの算段などを考えてしまおうか、と思うぐらい、勤労意欲がそがれます。難しい本なんかも読んでられませんし、なんか美味しいモンでも食べに出かけようってな気も起こりません。
そんな時には、写真集みたいな本でもパラパラとめくって、ココロを解放したいもの。
最近の本では、『なぎら健壱の東京居酒屋 夕べもここにいた!』がよかったなぁ。
特に表紙の「立ちのみや 虎や」の風情はたまりません。北千住にある店らしいですが、いかかにも…という感じ。オツマミが手作り豆腐と塩らっきょう、合鴨スモークで800円というのも安い。
最初に紹介されている木場の「ほるもん道場」もいい。ハラミとミノ、ネギとコンニャク…なんてオーダーすると店の人が炒めてくれて、それを味噌ダレでつけて食べるというシステムというのは聞いたことないな。
ギター片手に歌っちゃえるような店もあって「ああ、みんなこうやって〝自己への配慮〟を自分なりの方法でキチンとやっているんだ」ということがわかってしみじみします。
もちろん、こうした店を探して行くのもいいけど、それより、行きつけの店をいくつか、しっかり持っていることのありがたさ、多少のわがままを聞いてくれるような店があることの嬉しさを噛みしめることが重要なのかもしれません。
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