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July 03, 2007

『戦争解禁』

Sensoukaikin

『戦争解禁 アメリカは何故、いらない戦争をしてしまったのか』藤原帰一、ロッキングオン

 9.11直後から『SIGHT』に連載されきた渋谷陽一をインタビュアーとする藤原帰一さんの"時事解説"をまとめた本。

 ずっと読んでいたわけじゃないけど、藤原さんの《要らない戦争はしないことですね》(p.276)という主張は一貫していたようには感じます。戦争で主権国家を倒すと権力の空白が生まれて、それは独裁国家より危険であり、結局、アメリカは「イラクは民主主義を実現できるほど進歩していなかった」ということを口実に撤収し、混乱が続くだろう、というのが現在のところの予想みたいです。

 最初に、藤原さんが語っているのは、湾岸戦争でフセインを打倒しなかったことを悔いていたブッシュ・シニアの時から政権にタッチしていたウォルフォウィッツなどが、9.11の直後からアフガニスタンの次はイラクだと思い定めて、それにブッシュ・ジュニア政権が乗ってしまったということ。そして、それは最悪の選択だった、ということ。

 一方、《インドから中東にかけての地域では日本に対するイメージが不気味なくらい、いいんです》(p.189)という条件と、破綻国家だったカンボジアでの民政移行を成功させた実績をもっと自分たちで再評価すべきだということも強調しています。また、中東の人々は外交官レベルだと、日本がアメリカに追随してイラクに自衛隊を派遣しなければならなかったという事情については、理解を示してくれているそうです。

 もっとも、中東情勢は《まだまだまだまだ、悪くなる》(p.268)と予測していますが。

 酒井啓子さんも入っての鼎談での、現在のイラク・マリキ政権というのは、革命政権という性格を持っていて…というあたりなど、正直よくわからない部分もあるのですが、まあ、サクッと読めますので、個人的な問題の整理にはなると思います。

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