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May 10, 2007

『奇妙な敗北 1940年の証言』

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『奇妙な敗北 1940年の証言』マルク・ブロック、平野千果子(訳)、岩波書店

 昔の井上訳も印象的だったので、とりあえず新訳が出たので積んでおいたのですが、負けが続いている最近のFC東京の戦いぶりを考えているうちにフト、手にとってみたら印象的な一節がありました。

 これはナチス・ドイツにフランスが攻め込まれ、将軍が降伏してしまい、親ドイツのヴィシー政権が生まれることになる戦いをユダヤ人歴史学者で、後にレジスタンスとして凶弾に倒れるブロックが分析している本なのですが、そのP.167にこんな一節があります。

《真の指導者であるとは、何よりもまず、歯を食いしばることができることであろう。そしてみなに自信を与えることだ。真の指導者にそれができなければ、何びとにもできない。次に、何があっても自分の才能に絶望しないことだ。最後に、命令する相手のためにも自分のためにも、無意味な恥よりは実りある犠牲を引き受けることだ》

 こうした本を、サッカーのリーグ戦になぞらえて読むことは、歴史の先生たちからは激怒されそうですが、長期持続の観点からみて許していただきたいと思います。

 とにかくヒロミには自信を失って欲しくないですね。指導者が自信を失ったら、FC東京の選手たちはペタン元帥の降伏宣言を間近に控えたようなフランス軍のような心境になってしまうことでしょうから。

《おそらく我々は、互いにかなり自信がある。ところがいまや以前よりもかなり努力しないと、危険にさらされるのを避けようとする本能に負けてしまう。なぜって戦争の最後の朝に死ぬなんて考えほど、いやなものがあるだろうか》

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