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April 04, 2007

『イラク自衛隊「戦闘記」』

Sato_iraq

『イラク自衛隊「戦闘記」』佐藤正久、講談社

 うーむ、講談社ということで安心して買ったら選挙便乗本だったのか…。

 佐藤正久さんは、04年からの自衛隊イラク派遣で第一次復興業務支援隊長を務め、「ヒゲの隊長」として有名になった人で、その風貌を活かして、自民党公認候補として参議院選挙に出るそうです。第一次復興支援群長を務めていた番匠幸一郎一等陸佐は05年に陸将補に昇任し、同じ一等陸佐だった佐藤ヒゲ隊長は参議院選挙というのは、まあ、第二の人生といいますか、再就職みたいなもんですかねぇ。ぼくは、自衛隊の方々は好きだし、その活動には敬意を表しますが、どうも、選挙に出るとなるとねぇ…。だけど、その他のくだらない自民党推薦議員よりは、随分ましだと思うのが、個人的な自衛隊好きの困ったところですかねぇ。

 ということで、まあ、せっかく読んだので、情報として面白かったところだけでも、ご紹介します。

 自衛隊のイラク支援で話題になっていたのが、果たしてチグリス・ユーフラテス河に挟まれた地域に浄水支援などはいるのか、というものでした。こればっかりは、地元の事情も知らないのでわかりません。

 でも、この一言はリアリティあります。イスラムの世界では「敵にも水を与えよ」という教えがあるようで、佐藤隊長も精力的に地元の有力者のところをまわるたびに水を与えられたそうですわ。中には、洗ってないコップに碧藻が浮かんでいるような水も。結局、水はあるけれども、ぼくたちが飲料水としているような、ボルヴィックやエヴィアンのような軟水の純水はありえないわけで。そんな水を嬉しそうに飲んでから話を始め、自分の指揮する隊員たちの安全と、イラクの人たちの復興を支えようとする意志を彼は書いています。

 イラクのメシはうまい、イラクの人々は働き者である、日本人はオランダ軍やオランダ軍ましてやイギリス軍と比べると住民の人気があったというのはにわかには信じられないけど、この人がいうなら話半分にも聞いてやろうか、と思わせるのが人徳なんですかね。

 なんか、気が緩んでいるせいか、2冊続けてハズレを掴まされたちゃったなと思ったんですけど、とりあえず、全員、無事に帰ってこれた功績に敬意を表しますか。

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Comments

これが貴重な当事者証言の「底本」になるのだとしたら、ガッカリです。政治家に色気を出したとは言いたくはありませんが、折角ならば腰を据えて語り継ぐに値するものを責任持って書いて欲しかったですね。

Posted by: hisa | April 17, 2007 at 06:46 PM

まあ、一応、軍事作戦だから、必ず、大本営発表にはなるんでしょうし、いままでの例では、そもそも、カンボジアを除いてあまり日本の人たちが興味を持ってくれなかったということもあったから、それなりに、個人的には面白く読みました。ただ、選挙臭がどうも…。とはいっても、丸腰同然で二度と愛する自衛官たちを危険なところに行かせないようにするためにも、この方ぐらいは受かってほしい気もします。

Posted by: pata | April 17, 2007 at 10:01 PM

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