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September 11, 2006

『祖先の物語 ドーキンスの生命史』

Dawkins_ancestors_2

『祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上』リチャード・ドーキンス、小学館

 現世人類の進化の過程を逆に辿ってみたらどうなるのか、という大部の本。しかし、正直、面白いのは、その方法論とネアンデルタール人、ホモ・エレクトゥス、ホモ・ハビリス、猿人、チンパンジーあたりまでの部分。祖先を同じくする猿の仲間たちが合流するに従って、当然ながら、叙述はあいまいになっていき、一般論に陥っていくのは残念。

 面白かったというか蒙を啓かれたのは、ホモ・エレクトゥスからの「何度も繰り返された出アフリカ」(p.95)の前には、オラウータンなどの「出アジア」があったというあたり(p.182)。

地理的隔絶がなければ、進化は起こらないということを考えれば、ロディニア大陸というかゴンドワナ大陸から徐々に大陸が離れていく時間の経過が、生物の進化に大きな影響を与えたのだろうという壮大な物語は陸上生物にはあてはまって興奮させられるが、前巻の最後には両生類にランデブーしてしまうので、中途半端な印象も。

 ドーキンスの思わせぶりな書き方には少しイラつかされるし、彼の『利己的な遺伝子』を過大評価してしまったという暗い過去はけっこう誰にでもあると思うので、眉につばをつけながら読むということになるため、イマイチ読書に集中できなかった。

 下巻はまとめだけを読むために買おうと思います。

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