"No Direction Home"
"No Direction Home" Bob Dylan, Martin Scorsese
DVDになってだいぶたったけど、ようやく全部を通しで見ました。感じたことを脈絡もなく書いていきます。
幼い頃に聴いていたのがカントリー、カントリーポップみたいな曲ばかりなのは当たり前にしても、露天掘りの鉱山が寂れたあんな本当に何も面白いことがなさそうな街で(一度も帰っていないとフツーに語っていた)、ひとりラジオを聴いていた孤独が伝わってくる。監督のスコセッシも書いているけど、最初の方のディランのインタビューで「ずっと家にたどりつこうとしていた」という言葉は痛切。あんな街から出たい、本当の両親じゃないみたいな気分でずっとやってきたのかな、と。
Robert Zimmermanという名前からしてユダヤ系の彼は、最初にミネアポリスの大学に行く。あそこは反ユダヤ的な雰囲気があってBob Dylanという芸名に改えたとか誰かが劇中のインタビューで語っていたけど、確かカート・ヴォネガットの出身地でもあって、ドイツ系の人が多いところだからなのかな、とフト思った。ラストは有名な「ユダ!」という観客のヤジに「デカイ音でやろうぜ」とバンドのメンバーに云ってLike a rolling Stoneを歌う場面だけど、スコセッシとしてはオチをつけたのかな、とも思った。
NYに出てきてコロンビア・レコードと奇跡的に契約できるんだけど、そこのプロデューサーはミッチ・ミラー。忘れもしませんよミッチ・ミラー。最初に親が買ってくれたレコードが退屈なミッチ・ミラー合唱団のLPでしたからね。1911年生まれの彼ですが、まだ健在なんでしょうか?意外にもギター、ハーモニカなどのシンプルな伴奏スタイルが合ったんすかねぇ…。ただただ驚きでした。
当時のフォークは歌の版権ビジネスが中心。ディランの『風に吹かれて』もPPM、ジョーン・バエズなどが歌ってヒット。それがカネになって喜んでいたという牧歌的な時代だったんですねぇ。
ディランの言葉はいろいろ印象に残ります。「歌詞の意味なんて10年もたてば変わってしまうよ」「自分でもわからないのに、歌の意味を聴いてくる連中はバカか」みたいな。歌詞の意味なんて変わっていまう、というのは深い言葉だ。Jewelの"Life unknown"が9.11以降、自由主義社会を守ろうみたいな感じに変わってしまったようなことも受けいれていかなければならないんだろう。「ブーイングはレスペクトする。優しさは時に人をダメにするから」なんていうのも深い。
ジョニー・キャッシュを本当に尊敬していて、そのキャッシュからギターを貰ったというエピソードは初めて知った。カントリー・ミュージックの世界ではギターを人に贈るというのは、日本でいえば杯を交わすみたいな意味だろうから。その何年か後のニューポートで客からヤジられて最後に"It's all over now, baby blue"を歌ったのも、ジョニー・キャッシュが機転を利かせてもたせたギターというのだから(モノクロでもハッキリわかるほど素晴らしいギター)、よほどジョニー・キャッシュのギターには縁がある人だったんだろう。ジョニー・キャッシュは確か一度だけ来日していて、子供だったけど行けなかったのが悲しかった(ひどい不入りだったらしい)。
アル・クーパーはLike a Rolling stoneのオルガンを弾いてからツアーにも同行するようになったといっていたが、ケネディ大統領が暗殺されたダラスでのコンサートにビビッてバックをやめ(大統領が暗殺されるような土地に、拳銃で狙われるにうな人物の隣にはいたくない、という理由ww)、そこから後のThe Bandのメンバーたちが演奏しはじめたなんていうのも知らなかったな(大好きなロビー・ロバートソンの若い動いている画が見られたのは嬉しかった)。
ヨーロッパ公演での記者会見で、さかんに自分の音楽のことを"American Music"と語っていたのが印象的。あと、スコセッシとのインタビューで語っていた言葉「いつも人に向かって歌っていた」という言葉も。
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