ジーコジャパンは日本サッカーの「あくがれ」だった
「けふもまた こころの鐘を うち鳴らし うち鳴らしつつ あくがれて 行く」牧水
今日、オシム監督率いる日本代表チームは初の公式戦を迎えることになります。その前に、やはりジーコ擁護派だったぼくとしては、一度は総括しておかなければならない、と考えて、どんな結果になろうとも、後出しジャンケンにならないように、今、書いておきます。
ジーコ・ジャパンとは、日本代表がワールドカップに出ることなんか、夢のまた夢だった時代から、サッカーを見続けてきたぼくみたいな人間にとっては、一生に一度の夢だったんじゃないかと今になって思います。日本代表とはいっても、タイあたりにも苦戦したり負けたりすることが日常で、ワールドカップはおろか、オリンピックにも出られない状況が続いていた約30年間、日本のサッカー選手たちが、海外の代表チームをチンチンにやっつけることなども、夢のまた夢でした。
それが、稲本や伸二などの黄金世代があらわれ、ワールドユースで準優勝し(予選で破ったイングランドにはクラウチなどもいた)、そうした選手たちが成熟して二度目のワールドカップに臨めば、三度目となる中田英がリーダーとなって中盤を支配して、欧州や南米の強豪にも負けないんじゃないか。そんな夢が膨らんだのは、ジーコ・ジャパンの初戦における伸二の得点の瞬間でした。
06年の日本代表は、日本サッカーが初めて持つことのできたドリームチームだったと思います。02年では若すぎたチームですが、4年たてばドレッシングルームで「行ってこい」とだけ伝えれば、相手を圧倒できるんじゃないか、そんな幻想をぼくは持ちました。もちろん、そのドリームチームを率いる監督は、またスーパースターでなければなりません。ならばジーコ。ゴージャスです。
82年の黄金のカルテットの中心。後藤健生さんが、どこかで、まさかジーコの隣に座って取材する、しかも批判的なことを聞くようになるとは思ってもみなかったと書いていましたが、まさに、そんな「雲の上」の存在でした。
もちろん、結果は惨憺たるものでした。夢は必ず現実の前に破れさります。
でも、一度も夢を見ることもしないで、生きていてもつまりません。それが個人的にはジーコ・ジャパンでした。
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ひとつだけ、夢が破れた原因をあげたいと思います。もちろん、それはDF。
日韓大会、ドイツ大会と日本代表は2大会連続で、グループリーグ初戦でCBが負傷、交代しました。特にドイツ大会では、残りのカードが2枚となってしまい、後半、疲れのみえたFWをフレッシュな交代選手に思い切って替えて、カンターを狙うことができず、あれよあれよという間に3点を獲られるという大失態を演じることになりました。
T&T戦を振り返る番組(やべっちFC)を見ていてたら、オシム監督はトゥーリオが激しくぶつかって倒れた場面で「代えないよ」とベンチで語っていたシーンが流されました。CBはよほどのことがない限り代えてはならないというか、代えることを前提としないポジションだと思います。それなのに、日本代表は2大会続けてCBが初戦で交代している。ワールドカップはその国のサッカーの見本市あるいは縮図だといわれますが、2大会続けてのCBの負傷退場は、やはり日本のサッカーを象徴していると思います。
Jでも痛がるDF、倒れるDFが多すぎるような印象があります。これは4年間で変えられるものではないかもしれないけど、育成のあたるような人はどこかで意識してもらいたいな、と思います。
オシム監督と日本代表にグッドラック。
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