市場しかないのか…
結局、いまの経済学者の人たちの言い分は、「市場経済の他に、どんなモデルがあるの?」ということにつきるのだと思う。
そんなクリアカットな主張を繰り広げる人たちを、半分は「冗談じゃねぇよな…」とは思いつつも、どこかしら少なくとも個人的に許容できるような云い方をしてくれる人を探していることも事実。あるいはかえって、思いっきり云い倒してくれるような人の方がスッパリ切られて気持ちいいかもしれない。
小宮隆太郎さんもそんなひとりだ。御著書は『現代日本経済―マクロ的展開と国際経済関係』ぐらいしか読んでいないが、その切れ味するどい市場経済至上主義っぷりは、見ていて逆に気持ちいい。
今日の日経でも、やってくれている。「ひところ台頭した成長反対の考え方は間違っている」「最も裕福な日本で成長反対を唱える人には、『あなたは給料を半分にして貧しい国々の人に分配するのですか』と反論したい」「ルールを伴う自由な競争のほかに、信頼できるシステムがあるのか、市場批判者には教えてほしい」「中長期的に見て、所得分布が不平等化しているのか立証は難しい」「子育ては一種の外部経済の効果を持つという認識が、政府にも企業にも国民にも必要だ」。
ハイハイ。
ということで(まあ、直接的な関係はないけど)、所得倍増政策がなぜ生まれたかを描く『危機の宰相』沢木耕太郎を読んでます。
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