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December 27, 2005

『ローマ人の物語 XIV』

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『ローマ人の物語 XIV キリストの勝利』塩野七生、新潮社

今年も年内には間に合った。これで14巻目。残るはあと1巻。それで終わる。

 第1巻『ローマは1日にしてならず』が出たのは1992年。この年、平均株価が6年ぶりに1万5000円を割り込み、失われた10年が本格的に始まろうとしていた。それから14年。塩野七生さんの意志の力はすごい。正直、文章は上手いとはいえない人だが、だいぶ読めるようになってきた。人間、何歳からでも進歩できるんだな、とヘンな感心もしてしまう。

 XIVの副題は「キリストの勝利」。コンスタンティヌスの没後、"背教者"ユリアヌスを経て、ミラノ司教アンブロシウスが皇帝テシオドスに謝罪させるまでになった時代を描く巻にふさわしいかもしれない。

 それにしても、表紙がアンブロシウスなのには驚いた。今でも当然のごとく、ミラノの守護聖人で、ミラノにはアンブロシウスという洗礼名を持つ男の子が多いと聞く。アンブロウシスは改めてギリシア語で新約聖書を研究し始めた教父でもあり、全世界で訳される新約聖書の底本となっているネストレ・アーラントギリシア語新約聖書でも、Ambrという批評記号はアンブロシウスの引用を示す。

 ま、そんなことはどうでもいいのかもしれないけど、年末、塩野さんの『ローマ人の物語』の新作を読みながら過ごせるのも後、1回なのか、と思うと、やや寂しい。

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» ローマ人の物語 14巻 キリストの勝利 [マクシミリアンの日記]
今、塩野七生氏の「ローマ人の物語第14巻 キリストの勝利」を読んでいるのですが、毎年この時期の楽しみなんですよね。30超えたらこういうものに投資したいですよ。ローマ人の物語もやっとフン族が出てきました。まだユスティニアヌス帝は出てきません。いやー、楽しみです....... [Read More]

Tracked on January 10, 2006 at 11:22 PM

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