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May 18, 2005

マイ・フェイバリッドなカレー店

唐突ですが、この方がカレー系の店をまとめているのに触発され、愛するカレー店を集めてみました。欧風カレーが好きで、本場のサラサラなカレーは苦手としておりますので、そうした偏向があることを前提にお読み下さい。

 「ルー・ド・メール」はさすがの味。ジャンクな味わいなら「まんてん」。最近の発見は「ゴーゴーカレー」。雰囲気ならcafe Fargでしょうか。「オテル・ドゥ・ミクニ」でカレーを喰ったのは実は、だいぶ昔。今食べたら、もしかしたら評価は変わるかもしれませんが、とにかく印象に残っています。そんな感じです。

<欧風系>
SA+ ルー・ド・メール 千代田区内神田2-14-3 5298-4390
 Loup de Merは直訳すると「海の狼」なのですが、フレンチのシェフによると「あれは『鱸』。名字の『鈴木』に掛けたんでしょうな」とのこと。その鈴木さんは京橋のドン・ピエールのシェフ。「どっちの料理ショー」で見かける方も多いと思う。カレーはかなりフォトジェニック。いい感じで煮詰まったルーのコクは素晴らしい。うっとりするぐらい甘く、かつ辛い(あとからしっかり効いてくる辛さだ)。これだけ旨さのエキスがつまった味は、ムッシュヨースケぐらいしか思い浮かばない。マッシュルームも甘く感じるし、黒毛和牛のバラ肉はホロホロだ。高級レストランのビーフシチューのような軟らかさ。
いまのところ、ここが極私的ではありますがカレーNo.1。

SA ムッシュヨースケ 目黒区青葉台3-21-13 3716-5999
 一言でいって「味がいい」。ボキャ貧で申し訳ないが。カレーは「野菜たっぷりベジタブルカレー 」「じっくり煮込んだビーフカレー」「若鶏のチキンカレー 」「黒豚ロースのカツカレー」の4種類。野菜のフライが添えられているのがいいアクセントだしオサレ。でも、それ以上に、とにかく「味がいい」。
 

<レストラン系>
S オテル・ドゥ・ミクニ 東京都新宿区若葉1-18 3351-3810
巨匠・三国清三シェフの手がける黄色いサフランライスがたまらない上品な海老カレー。しかし、喫茶店の「マダム・ミクニ」やデパ地下に展開する総菜の店「メゾン・ミクニ」では普通の白いご飯。手を抜かないでほしい。


<カウンター系>
S ゴーゴーカレー 新宿区西新宿1-18-8 B1 3342-5573
 店主ら中心メンバーは金沢出身でNYヤンキースの松井選手をリスペクトしているらしく、店名も松井選手の背番号からとった。店内にも松井選手のサインもあるが、とにかく満杯。この状態で旨いというのがわかる。「メジャーカレー」はロースカツ、チキンカツ、エビ、ウインナーと4種類のトッピングに加えゆで卵も乗って超大盛り状態。これで1000円は安い。ルー増し100円は忘れずに。ルーはスパイシーさこそ足りないが、ルー・ド・メール、ムッシュ・ヨースケのようなコクがあって旨い。懐石料理を出すような料理屋さんで、スズキやフグなんかの骨からダシをとって、メチャクチャ旨いカレーをシメに出してくれるところがあるんだが、そんなところの味を思い出すほど「旨い」。金沢も日本料理の伝統が素晴らしいが、そんなことをフト考えさせられる。いいコメも使ってるし、トッピングも揚げたて。


<プロレタリアート系>
AAA+ まんてん 千代田区神田神保町1-54 (3291)3274
カレールーは信じられないほど濃度のあるドロドロ系のキーマ・カレーただひとつ。片栗粉大量投入系のカレーは、はっきり言ってB級グルメだが、ジャンキーな味は癖になる。お冷やのコップに突っ込まれたスプーンが素晴らしい。

AAA 越路
 もう、いまはなき、なつかしのカレー屋さん。ヒルズの開発で六本木通り沿いから移転し、将来は再開発地域に出店するといっていたが、結局閉店してしまった。水を手渡ししてくれるお母さんが車椅子となって「もうやめちゃうの」といっていた最後の姿が忘れられない。入口に「勤労青年の店」というボードがでていたのも懐かしい。店主の趣味はカメラとクラシック音楽、オーディオ。あたしの趣味のストライクゾーンとかなり重なっていたので、実はけっこう仲よくって、独ゴールドムンドのオーディオアクセサリーなんかを譲ってもらったこともある。七味が浮いている辛いカレーの味はやみつきになる人はやみつきになった。10年前まではカツ屋さんだったという名残で、カレーには絶対合わないと思う味噌汁がついきた。最後にやっていた住所は西麻布3-2-20 03(3478)7774だった。

<専門店系>
AAA ニューキャッスル 中央区銀座2-3-1 3561-2929
辛来飯(カライライス)という当て字がベタ。盛りの具合も、ダイエット用の品川(多いの手前…)、普通盛りの大井(多い)、大森(大盛り)、蒲田(大盛りの先…)というのも、まあ、なんともうしましょうか…。その歴史(なにせ銀座で50年)、コストパフォーマンスの高さ、先代の親父さんのキャラクターだけでなく、濃厚な味も素晴らしい。かなーり好きな味だ。食べた後に幸福感が余韻として残る。それぐらい旨い。ほぼ文化財ものといってもいいぐらいの味。炒めたタマネギが効いている。これはカレー基本だと思うのだが、とにかく大量のタマネギが旨さ、甘さ、辛さのすべてを出している。肉が入っていない野菜と果物だけで作ったベジタブルカレーなのに、驚くほど濃い。そして辛い。


<エスニック系>
AA+ メーヤウ 新宿区馬場下町18-9 03-5273-3770
メーヤウという店は神保町にもあるが、元はといえばタイにある小さな村の名前とのこと。早稲田の学生でいつも一杯。しかし、単なる学生カレーにしては、キチンとした「エスニックカリー」を出してくれる。プリックナンプラーをかけまくって喰うタイ風グリーンカリーはバイマクル(蜜柑の皮)の香り、タケノコの食感が素晴らしい。もちろんナスは日本のナスだし、肉はブタだが。

<洋食系>
AA 中村屋 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-13 3352-6161
中村屋のカレーはインド独立運動と切っても切れない関係にある。イギリス政府から逃れて日本に亡命を図ったラース・ビハリ・ボースは、中村屋創立者である相馬愛蔵にかくまわれ、それを恩に感じた彼がそれまで日本で供されていた「カレー」とは異次元の本格的純インド式「カリー」を紹介し、中村屋の名物料理となったのが今でも中村屋の人気メニューとなっている「インドカリー」なのだ。そしてラース・ビハリ・ボースは日本政府にスバス・チャンドラ・ボースを呼ぶことを要請し、43年6月には国会で演説もさせている。骨付きチキンがゴロゴロしていているが、長年のファンは、スプーンとフォークを使って素早く肉をこそぎ落とすことができる。付けあわせのピクルス、ラッキョウ、タマネギ、マンゴーのチャツネが素晴らしい。新宿中村屋の2階の窓側のテーブルに陣取って、天気のいい日に紀伊国屋の前を通りすぎる人たちを見ながら食べる気分は悪くない。

<喫茶店系>
AA cafe Farg 東京都渋谷区神宮前3-5-2 EFビルB1 03-3401-5057
月光茶房でカレーを出していた人がリニューアルにあわせて、隣り合わせの店舗でカレー専門店を出した。学生だったら、彼女を連れてデートにいくというシチュエーションでは最強ではないか。「ファーリ」はスウェーデン語で「色」の意だが、誰も読めねーだろ、みたいな。オサレ度というか内装はカレー店の中でNo.1。

<本場インド系>
AA サンガワ 目黒区自由が丘1-24-3 玉川ビル1F 03-3718-6157
 なぜか備長炭を使って焼く大きなタンドールが入り口横に備え付けられており、ナンもうまいしロティも旨い。複数の人といったのなら、主食はナンとロティにすべき。酵母を使わずにアタ=小麦粉(全粒粉)と塩と水だけで焼き上げた素朴な味わいのチャパティってのがありますでしょ?そのチャパティの生地をタンドールで焼いたのがロティ。まあ、タネなしパンみたいなもんです。シェフはニューデリー出身で高級レストラン「ゲラウド」で腕を振るっていたとのふれこみだけど、店のつくりは高級感ゼロ。ファミレスみたいなもんですな。でも、味がいいから許す。ランチタイムのカレーセットはチキン(\880)、マトン(\850)、ポーク(\1,100)、キーマカレー(\950)から選べますが、学生さんにはいろついた「学生セット」(\950)も。アラカルトでお勧めなのがほうれん草をたっぷり使ったパラックパニールカレー。一皿にほうれん草二束分くらいがはいっているとのこと。なんとも滋味あふれる味です。

A モティ 東京都港区六本木6-2-35 ハマビル3F 3479-1939
マトン・カレーが素晴らしい。二子玉川もモティだけど、やっぱり旨さは六本木本店。やわらかく、香り高く、しかもゴロンと煮込まれた大きな肉の塊が最高。モチッとした部分とカリッとした部分のメリハリが効いているナンも最高。

<薬膳系>
薬膳カレーじねんじょ 千代田区神田神保町2-2-12 3239-7311
 医食同源というのは和製漢語らしいが、なんかお腹の調子を整えたいな、と思ったら、ここがお奨め。本店は谷中にある。野菜と生薬がたっぷり入った「薬膳・野菜カレー」は高血圧・動脈硬化・美肌にもいいらしい。店名のじねんじょ(ヤマノイモ、漢方では山薬)もルーに入っている。味に関しては「?」なのだが、実に食べた後の効能はあらたか。本場インドの「アーユルヴェーダ」の効果よりもやさしい感じの効果が期待できる。夜は1500円近くもする。旨いというより効く店だ。

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Comments

20代のころ毎週のように「六本木スタジオ」で夜中まで撮影をしていたので、夜食の出前は「李家苑」か「越路」でした。
ご飯の大盛りを頼むと、無理矢理詰め込まれた丼2杯分くらいのご飯が弁当パックからはみ出ていて、とてもうれしかった。
お店で食べる時に「ご飯大盛り」と頼むと、「量が多いけど大丈夫?」とオバちゃんに言われました。丼の上にさらに丼一杯分のご飯が盛り上がっている私の頼んだ大盛りご飯が運ばれてきた時、隣のテーブルで楽しく語らっていた家族連れの会話がピタッと止まり、大盛りご飯に視線が釘付けなりました。
「カレー+□□□」というセットメニューが色々ある中でズッと気になっていた「カレー+鯖」を頼みましたが、幼少のころのサイバラ画伯が食べていた「鯖入りカレー」ではなく、「カレーライス and 鯖の塩焼き」でした。
ただただ懐かしい日々の想い出です。

Posted by: ZICO | May 18, 2005 at 11:31 PM

おおぉ!思い出しました「李家苑」!淀川長治さんがよく使っていて、時々、一緒に食べました。
それと、「越路」の大盛は本当に凄かったですねぇ。カレー屋さんには、大盛自慢の店って、けっこうありますよね。

Posted by: pata | May 19, 2005 at 07:20 AM

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