「フットボールとナショナリズム」
昨日は六本木のフットボールラバーズで行われたトークライブ「フットボールとナショナリズム~ワールドカップアジア地区最終予選をむかえて~」に出かけた。
定刻に5分ほど遅れていったら、また、階段までいっぱい。疲れていたので階段に座って聞かせてもらう。
前半の話で面白かったのは、やっぱり後藤健生さんの85年の北朝鮮アウェー取材。犬料理は平壌でも、高級住宅街というか外国人に見せるような地域にはなく、庶民が暮らす地域にあって、後藤さんの「犬料理(ケジャン)を喰いたい」というリクエストがかなったのは、試合終了後になったという話や、10人ぐらい行った日本人ジャーナリストのうち辺見『もの食うひとびと』庸さんなんかは、当時、北朝鮮にいたシアヌーク殿下に取材する目的で参加していて、サッカー目的は5~6人とか、後藤さんが「ケジャンを喰いたい」といったら、辺見さんが蟹をコチュジャンに漬けたケジャンと間違えたみたいな話で盛り上がる(朝鮮語では犬のこともケと発音するから)。
ほとんど空港も使われていなくて、旧式のアントノヌがピカピカだったとか、悪天候で引き返してきたら平壌空港にはほとんど人がいなかったとか、ジェット燃料を先払いさせられたとか、帰る優先順位のナンバーワンはシュートの雨あられを防いだGKの松井さんだったとか(しかし、本当の理由は二日後に結婚式を控えているためだった)なんて話も懐かしく聞いた。
後は、去年のアジアカップで、あれだけ中国人が日本に対してブーイングを行ったのは、そもそも入場料を支払ってスポーツを見るという習慣が根付いておらず、ブーイングしていたのはサッカーファンではなかった、という可能性が高いというのはなるほどなぁ、と。msterlowさんの「ACLなんかで韓国のアウェイに行っても、向こうのチーム(城南一和)のサポータは10人ぐらいしかいなかった」という話は何回聞いても衝撃的。まだ、韓国でも企業(というか宗教団体も含めての営利集団)の広告塔という地位なんだろうな、と。
後藤さんの、もう少し日本のサポーターが成熟してくれば、北朝鮮戦ぐらいで騒がなくなるとか、masterlowさんのブラジル人なんか、ワールドカップで盛り上がり始めるのはベスト4ぐらいからだ、みたいな話も面白かった。後藤さんは今回の組み分けを見て「3大アウェーをもしかしたら経験できるかもしれない」というのを最高にスリリングなシチュエーションとして思い描いているという。まずイラン戦のテヘラン、3位決定戦での韓国、そして中米カリブ海とのプレーオフでのメキシコ・アステカw。
宇都宮さんの、それはちょっと…というクレーム?に対して、後藤さんの「ぼくが何回、日本代表の敗戦を見てきたと思っているんですか」という一言がキツかった。
しかし、こういうイベントに100人近い人が土曜日の夜に集まってくるということ自体、企画の素晴らしさもあるけど、まあ、なんていいましょうか、いわゆるひとつのサッカー文化の広がりを感じた。
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Comments
自分も行きました。面白かったですよね~。
ちなみにGKは松井です。
自分は
「中田ヒデは後2、3年で日本に
帰ってくるんじゃない?
(パネラー全員意見一致)」
「やっぱベルマーレなのかな?」
「いや故郷の甲府じゃない?」
「ヴィッセルとかはないすかね?」
「そんな恥ずかしい移籍は
しないでしょう。広○みたいな‥
(BY後藤さん)」
あたり爆笑でした。
Posted by: たか | February 08, 2005 01:52 PM
たかさん、どーもです!
松田…お恥ずかしい…ご指摘ありがとうございました。訂正させていただきます。
FBLはガスサポに優しい店なので、また、六本木でお会いしましょう!
Posted by: pata | February 08, 2005 02:49 PM