東京B級グルメ#78「松栄亭」
「松栄亭」 千代田区神田淡路町2-8 3251-5511
まあ、アタシなんぞが紹介することもないのだが、最古の洋食というか洋食の原型「ウル洋食」とでも呼べばいいのか、とにかくそんな味が楽しめる。
なにせ創業は1907年(明治40年)。東大の哲学教授として招聘されたフォン・ケーベルの専属料理人だった初代が考案したという洋風カキアゲは、夏目漱石も好物にしていたというのはあまりにも有名な話。話のネタに食べに行ってみる価値は十分ある。
場所は神田薮など老舗がやたら集まっている淡路町交差点を頂点に靖国通りと外堀通りに挟まれた三角地帯「老舗グルメのゴールデントライアングル」の一角にある。「まつや」でせいろを一枚あげて、神田薮の外観をながめて「松栄亭」でオムライス、その後、横断歩道をつかって栄屋ミルクホールでラーメン一杯なんていうのは、激安グルメツアーとしては、なかなか良い線いっていると思う(ミルクホールはゴールデントライアングルの外だが…激安メニューということで考えてみましたのであしからず…)。
前の店は代表的な「看板建築」のつくりだったが、いまは隣の新しいビルに移った。テーブル5卓の店内はこじんまりとしているのがうれしい。
特筆されるべきは、その安さ。ハンバーグ650円、ロールキャベツ800円、洋風カキアゲ850円、ハヤシライス850円、コロッケ650円、オムライス730円。池波正太郎さんなんかも旨くて安いと誉めていたと思う。そんな店だ。
写真のオムライスは円形というのがなんとも「ウル洋食」っぽい。ケチャップしかかかっていないのもシンプルでいいかも。つけあわせが福神漬というのがなんとも。豚肉、玉ねぎのケチャップライスは硬め。全体的に小ぶりなのもかわいらしい。
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