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September 12, 2004

夏風邪、加地、オーウェン、ショスタコーヴィチ

 どうも夏風邪をひいたらしい。よって土日は無為。本もまったく読まず、DVDレコーダーで撮りためた番組をひたすら編集してはDVD-RAMにおとす。こうした作業は風邪をひいたときに一気にやればいいんだと思いつく。気がついてみれば、39時間録画OKというところまできた。

 ということでFC東京の試合はテレビ観戦。先発した加地がまた物議をかもし出しそうな出来で、後半のアタマから交代させられた。ただし本人に言わせると「交代は原監督が(この試合)イエローが多いから、(すでに一枚もらっている自分を)退場が怖くて代えると言われた」とのこと。本当に言葉遣いは大切だ。原監督はそういった意味でもいい監督だと思う。

 レアル・マドリーvsヌマンシアは前半14分のベッカムのFKによる1点でマドリーの勝ち。2トップはロナウドとラウル。オーウェンは後半から途中出場し、開幕戦に続きゴールにこそつながらなかったが、またロナウドに素晴らしいラストパスを送る。意外とオーウェンのベストフィットのポジションは2ndストライカーなんではないか、とか言ったら、殺されそうだが、そう思ってしまったのだから仕方ない。ヌマンシアではイ・チョンスが途中出場で頑張っていた。いいチームだが、残留争いを強いられるだろう。

 9時からは「アシュケナージ・自由へのコンサート」を見る。永久保存に決定。昨年はスターリンの没後50年に当たる年だったが、アシュケナージは「独裁者と芸術家たち」をテーマにした公演を行った。そのドキュメンタリー。難解すぎる(フォルマリズム!)と当局からの厳しい批判にさらされていたショスタコーヴッチがスターリンに協力するよう強制させて作曲させられた映画音楽『ベルリン陥落』を大スクリーンに上映しながら、生のオケを演奏する場面が素晴らしい。最後はショスタコーヴィチがフルシュチョフによる名誉回復後にソビエト体制を批判した交響曲13番。まだスターリンが復活するのではないかという恐怖をうたう第四楽章、そしてバービヤールにおけるユダヤ人大量虐殺にウクライナの人々もかかわったのではないかという批判の第一楽章が素晴らしかった。

 ショスタコは、もっと大切に系統立てて聞いていこう、と思った。これを思い立っただけで、夏風邪をひいて、大人しくして、少しはよかったな、と思った。

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