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August 04, 2004

アジアカップ 日本vsバーレーン

ヘミングウェイではないが人は『何を見ても何かを思い出す』んだろうと思う。当然、草莽のいち日本代表サポであるアタシも何を見ても何かを思い出す。夜中に電話で話したアタシとこの友人の場合は、70年代から80年代にかけての西ドイツ代表の「何が何でも勝つ」強さであり、日本代表のコーチであったデットマール・クラマーさんの「大和魂」だった。

試合に関しては、この人がうまく書いてくれると思うので、そちらにまかせるとして、いまだにジーコ批判を繰り広げている人たちに苦言を呈したい。

特に前のアジア大会で、予選リーグの3戦目でほとんどのメンバーを変えてきたことを根拠に「何で疲れているスタメンを交代しないのか?」という議論にもならないようなことを書いていることには批判しておきたい。グループリーグ3戦目で先発メンバーを変えなかったのは、韓国と中国のグループを避けたかったのだろうし、中2日で長距離移動が続くことを嫌ったのだと思う。なんでそんなこともわからないのか?理解しようともしないのか?

少なくとも、相手はこう考えているんだろうということに想いを致さないで批判をしつづけるならば、そんなものは、日本代表にブーイングをかます中国の一般の人々のメンタリティと変わらない。そんな人間に日本代表へのブーイングを批判する資格はない。どちらも無礼さではいい勝負だ。自分が理解できないことに対しては『バカの壁』をつくらなければ生きていけないことも理解できるが、せめて無批判に日本代表監督に対してナメたような発言をするのは謹んだらどうか。

そんなことも無視して「疲れている選手を変えろ」とまだ言っている人たちは、代表のフィジコなのか?どうやって代表選手の体調を知っているのだろうか?まさかジーコより選手の体調のことは知っているというのだろうか?(それじゃ電波だ)昨日、PK戦で勝ちあがってきた中国の選手たちより動けていた事実をどう説明するのか?特に玉田が不調だと書いたライターの記事を鵜呑みにした連中は、玉田の4点目をどう説明するのか?足がつっていたのはバーレーンのDFではないか?

ブラジル代表でロベカルが疲れたからといった休んだ試合を見たことがあるだろうか?カフーは?ロナウドは?リバウドは?02年の時も先発メンバーでかわったのは戦術変更にともなうボランチだけだった。それは彼らがセレソン(選ばれた人)だからだ。それはクラマーさんの語っていた「大和魂」に通じる。

今大会の日本代表には、クラマーさんの語る「GIVE EVERY THING!(全力を出しきること)」の大切さを改めて教えてもらっていると思う。

クラマーさんのことを最後に見たのは、02年ワールドカップの決勝戦で、川渕さんに案内されて貴賓室で試合を観戦していた姿だった。ぼくは日本サッカー協会のことを、これほど誇らしく思ったことはない。日本サッカー協会は昔の恩人を絶対に忘れないのだから。

最後にひとこと。昨日はここで30人以上の人たちと日本代表の勝利の喜びを分かち合えたのだが、ジーコのインタビューの後、拍手が沸いた。こうしたことは初めてだったので本当に嬉しかった。

SPORTS BAR No.8

blogで「なんで4バックに変えたのかわからない」という人もいたし、「加地を使い続けるジーコがわからない」という人もいたので、これまで書き散らしたことを再掲します。

ジーコ・ジャパンのキーマンは加地

代表運みたいな言い方ができるのならば、FC東京の加地亮は間違いなく代表運があると思う。サッカー日本代表の合宿に召集される選手は多いが、メンバーに登録される選手はそう多くはない。登録されても使われない選手も多いし、1回ぐらいテストされただけで代表監督の記憶から忘れ去られてしまうような選手だって少なくない。そんなことを考えれば、昨年、緊急召集されてチュニジア戦でいい動きをみせ「上がらなければサイドバックじゃない」というブラジル流の判断基準をクリアーして以来、ほぼ常連の地位を確保した加地は間違いなく代表運がいいと思う。

しかし、加地のクラブにおけるパフォーマンスは、代表運の上昇と反比例して下降していく。昨年はポジションを特別指定強化選手の徳永に奪われそうになったこともあったし、今年に入っても、右サイドバックのプレー時間は徳永の方が長いのではないかと思えるぐらい(親切な方のご指摘によると、リーグ・ナビスコの14試合で右サイドバックのスターターは加地が7試合、徳永が5試合、藤山が2試合だそうだ)。とにかく、国内組では、こんな代表レギュラーも珍しいのではないか。

では、なぜジーコが加地を招集し続けるのか。ぼくらの知らない代表合宿中の姿勢みたいなのがいいのかもしれないし、それまで不動の右サイドバックだった山田がキャバクラで失脚し、クラブでもポジションを奪われたというのもあるかもしれないし、今回は藤田が右ウィングバックを「体調が悪いときに慣れないポジションでやりたくない」ということでお鉢が廻ってきたのかもしれないが、とりあえずジーコにしてみれば「右のサイドに関してはウィングバックでも、サイドバックでもこなせる」ユーティリティプレーヤーとして使い勝手があるんだろうと思う。加地は攻撃的な4バックのサイドバック、カウンター狙いの3バックのウングバック、5バック気味の守備的ウィングバックという3つのモードを自由にシフトチェンジできる選手なのだと思う。

それは4バック(というか事実上の2バック)で攻撃的に攻める場合のサイドバックでも、イーブンあるいはリードしている局面でセーフティにいこうという場合の3パックでもサイドでは加地が使えることを意味する。3バックの際のウィングバックの選手を変えることで、チームの性格をガラッと変えるのはトゥルシエの得意技だったが(というか戦術的にそれぐらいしか見るべきものがなかった)、ジーコの場合は、チームの攻撃性の度合いを

4バック>>>>>ウィングバックに攻撃的MFを入れる3バック>>>>>そこに守備的DFを入れる3バック

と3パターンに変化させるシステムを完成させつつあると思う。「事実上のバックスの枚数」でいえば、2枚、3枚、5枚と変化するわけだ。

そして、重要なのはどんな場面でも使える選手として加地がいるということだ。例えば西を先発に使ってリードした局面で加地に変えれば、追加点を狙いつつそのままリードを保っていくというゲームプランができる。最悪、同点に追いつかれた場合でも、昨日みたいに4バックに変えてもう一回攻撃的にいく、みたいな感じで弾力的な試合運びができるんじゃないかと思う。選手交代のカードは3枚しか切れないわけで、加地みたいに状況に応じたシフトチェンジ可能な選手はジーコにとっては使い勝手がいいんだろう。だから、贔屓の引き倒しかもしれないけど、現段階におけるジーコ・ジャパンのキーマンは、意外にも加地なんじゃないかと思っている。

逆に言えば、4バックオンリーのFC東京では、加地のユーティリティ性が有利に働かないから、守備がやや強くて加地より一生懸命走る大学生の徳永にポジションを奪われたりするのかと思う。FC東京の場合、攻撃から守備へのモードチェンジはCMFを入れ替えることでやるから、加地の状況に応じた融通無碍なプレーぶりはあまり目立たない。しかも、攻撃の際には石川のサポートという役回りが多いせいか、せいぜい「今日の加地はクロスの精度が低かった」「守備が弱い」「手を抜いているんじゃ」みたいなマイナス面ばかりが印象に残る結果となる。

このままでは、クラブでの評価に不満を持って移籍してサッパリな状態になってしまった波戸みたいになってしまうのではないかと心配だ。ただでさえ、楽天が地元出身の選手だといことで狙っているわけだし。 ヒロミも少しは加地のプライドをくすぐるぐらいのことしてやれよ、と思う。

日本代表vsインド戦(ワールドカップ1次リーグ)

昨日の試合の見所は後半17分だった。ジーコは4-0になった場面でDF宮本に代えてMF小笠原を投入
、4バックというか事実上の2バックに変えて、さらに点を取りに行き、31分までに3点を加えたところだ。

ジーコの会見によると「前半3点取ったことを受けて、ハーフタイムに選手たちには、後半10分以内にもう1点取れば4バックにするとは言ってありました」ということなので作戦通りだったのだと思う。それにしてもバックラインを1人減らして小笠原を入れるという吹っ切れた積極采配には驚いた。これで「中盤を変形のボックス型にしたわけ」だが、事実上システムは2DF-ボックス型の4MF-2ウィングバック-2FWとなった。

FKを中澤が合わせて5-0とした後、加地からボールを受けた小笠原がGKをかわして決めた点は、ジーコが一番やりたかった形ではないかと思う。前半、イーブンペースだった時にはあまり目立たなかった加地だが、後半は相手の疲れもあって、積極的に前に出た。本人も語っているようにアーリークロスの精度が問題だろう。

それにしても鈴木は「倒されたらワールドクラスだよな」といつも思う、マジメな顔してバタッと痛そうに倒れる。アピールはなし。だから主審からFKをもらえる。ヘタなアピールをする田舎臭い大久保にはぜひ見習ってほしい。

あとはホームのシンガポール戦とアウェイのインド戦で点数を加えて、最後のオマーンに3点差で負けてもOKというシチュエーションを作り出すだけだ。<---これは間違い!「勝ち点が並んだ場合は当該チーム同士の直接対決の結果」で勝ち抜けが決まる!

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Comments

昨日は乙でした。

これだけの修羅場を越えてきた選手、監督、スタッフには、
純粋に敬意を表したいでつ。
ホント、いい経験積んできてる。やっぱガチの試合は違うわ。

ある意味、あの環境のなかで戦ったからこそ、
チームがまとまったというのも大きいかと思われ。
なので、「ホスト国」とのファイナルは楽しみっすね。

ますたろうじゃないけど、現場行きてー。
でも現実には無理なので、土曜日は、六本木行きを目指しますw

Posted by: 7号 | August 04, 2004 at 12:42 PM

昨日新宿のスポーツバーで観戦していた会社の後輩は
中澤の得点の瞬間、隣で観戦していた韓国人の旅行者
と抱き合ってよろこんだそうだ。

Posted by: ken | August 04, 2004 at 01:00 PM

7号さんも、乙でした。いやー、それにしても、あれだけ盛り上がったのは久々!
けんちゃん、Number8も大抱擁大会でしたぜ!

Posted by: pata | August 04, 2004 at 01:06 PM

ここから大量に流れ込んできてビビリまつた。
昨日はいい試合だったと思います。感動も出来たし、試合展開もなかなかでした。
ジーコの選手交代も覚悟が見えました。
それでも批判はするがなーw

コンディションについていろいろいう人については全く同感です。
様々な可能性がある中、自分の知識とニュースのソースだけで判断するってのはちょっとおかしいですよね。
まあ、不安になるのもわかるんだけどw

Posted by: TEN | August 04, 2004 at 03:23 PM

選手交代とシステムでいえば、2-1とリードした後に、もうちょっとハッキリと中田が左ストッパーに入った3バックの形が見えてくれば守りきれたんじゃないかと思うのですが、一番、バランス良かったのが1-1の時だったですよね。
4バックというか2バックの前に中田浩がいて、小笠原と縦の関係で中盤を省略しながら攻撃の形をつくっちゃう、みたいな。

>コンディションについていろいろいう人については全く同感です。
>様々な可能性がある中、自分の知識とニュースのソースだけで判断するってのはちょっとおかしいですよね。

こういう人たちが、キャバクラの時もジーコが悪い!とか言ってたんだろうなw

Posted by: pata | August 04, 2004 at 03:40 PM

>4バックというか2バックの前に中田浩がいて、小笠原と縦の
>関係で中盤を省略しながら攻撃の形をつくっちゃう、みたいな。

中盤の底で前を向ける選手を作って、そこから展開するってのは
一人減った時のひとつの手段だと思いますね。
そういえばJEFがFC東京に追いついた試合もオシ爺の采配はそうい
うものでした。あの時はよく追いついたなあ・・・イヒヒ

Posted by: TEN | August 04, 2004 at 04:17 PM

バーレーンの3トップに4バックが合ったということもあるんだろうけど、あの30番をみながら前を向ける中田浩二はたいした選手だと改めて感じましたね。
ケガして一回りガッシリしてかえってきた感じ。

Posted by: pata | August 04, 2004 at 04:20 PM

どうも、お越しいただきありがとうございました。
コンディショニングは・・・現地に行ってるわけじゃないので選手の本音というのは分かりませんが、社会一般でも評価基準はその人のやってることの見かけで判断されることが多いので、現場にいない人間が多い以上、コンディションに気を配っていない「ように見えてしまう」ジーコに対する反論があるってのはしょうがないかな、と。

乱文失礼しました。

Posted by: ja081982 | August 04, 2004 at 07:35 PM

おお、よくお越しくださいました!
これからも、いろいろ意見をぶつけ合いましょう!

Posted by: pata | August 04, 2004 at 07:58 PM

そっか、「バカの壁」ってこういうとき使うんだ!

選手達は最高の経験をしていると私は思います。
玉田の決勝点はベンチで戦況を見ていた土肥の「相手選手の足がつっている」という情報があったからこそ、また、恐ろしいほど冷静な宮本の日記を見てもチーム一丸となって戦っているのが伝わってきます。
試合終了後の様子を見てもサブだからって腐ってるようなのはいません。

ジーコについては諸手をあげて支持、まではいきませんが、日本代表にセレソン・ブラジレイラの勝利のメンタリティをたたき込んでくれていることがよく分かる大会です。

Posted by: PINA | August 04, 2004 at 09:19 PM

>そっか、「バカの壁」ってこういうとき使うんだ!

たぶん。あの本自体、聞き語りだし、前半1/4ぐらいしかキモいとこないけど、主張していたのは、こんなことでしょ

Posted by: pata | August 04, 2004 at 10:54 PM

本は読みました。当たり前のこと言ってるだけだと思いましたがw。
でもあまり使ったことなかったのです。

Posted by: PINA | August 04, 2004 at 11:28 PM

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