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August 21, 2004

五輪水泳会場と『遠い太鼓』

 オリンピックは見るともなく見ているのだが(だってニュースでもトップはオリンピックだし)、キレイだな、と思ったのが水泳会場だった。水がキラキラ輝いている。こんなにキラキラしているプールの水は久々に見るような気がする。

 建築技術が発達して大空間が建設可能になる前、プールは室外だったし、だからレーニ・リーフェンシュタールの『民族の祭典』なんかでも水泳競技であれほど水が美しくとらえられたと思うのだが、それはおいておいて、思い出したのが、村上春樹さんの『遠い太鼓』(講談社文庫)。この本は、『ノルウェイの森』などをヨーロッパで書き綴っていた3年間の生活をほぼライブで書いた本だ。その中でギリシアの映画館での出来事を描いた「ティタニア映画館の夜は更けて」というのがある。

 「とにかく変な夢なんです。僕と女房は広い映画館の中にいるんですが、前の方の席は子供ばかりで、後ろの方の席は大人ばかりなんです。そして天井が開いていて、星が見えるんです」(p.109)

と精神分析医に語るような感じで描いているのは、雨が降らないから、天井が開いている映画館でブルース・リーの映画を見る場面だ。

 やっぱ雨が降らないからね、とやけに美しいプールの水面を見ながら、やけに可笑しかったこの一節を思い出してしまった。
toi_taiko.jpg

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