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July 15, 2004

『自分の感受性くらい』

『自分の感受性くらい』茨木のり子、花神社
 ずっと知っていただけの詩集をAmazonで買うことができた。いま、大型書店でさえ、詩歌のコーナーは縮小しまくられている。茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」も、最初に知ったのは引用の一節だけだった。申し訳なかったと思う。

茨木さんの詩に説明はいらない。感動したら、1900円で買えや、ばかものよ。

自分の感受性くらい    茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
kajusei.JPG

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

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