iPODインポート報告#4「モーツァルト弦楽四重奏曲 14番~19番 ハイドン・セット」
クラシックのジャンルの中で何が一番好きかと聞かれれば「弦楽四重奏曲」と答える。その弦楽四重奏曲の古典的形式を確立したハイドンにモーツァルトが捧げたのが弦楽四重奏曲の第14番から19番。俗に「ハイドン・セット」と呼ばれている。1782~1785年にかけて書かれたが、モーツァルトらしからぬ長い時間をかけて作曲されたのも知られている。
「春」と名づけられた14番は単純に聞きやすいだけでなく、ポリフォニックな主題とホモフォニックな主題の結合、半音階の多用といった地味な技をつかっているのも見逃せない。最初のハイドンセットである14番が作曲された1782年といえばコンスタンツェと結婚した年であり、最後の19番を書いた1785年の前年にはフリーメーソンに入っている。人生の最も充実した時期に書かれた安定的な傑作だ。
あまりこういう喩えはどうかとも思うが、例えば太宰治でいえば『富岳百景』を書いていたような時期にあたるのではないかと思っている。
演奏はアーティスト別で選曲しやすいのでABQ(アルバン・ベルク四重奏団)で揃えた。

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