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April 29, 2004

『ジーコ自伝 「神様」と呼ばれて』

『ジーコ自伝 「神様」と呼ばれて』ジーコ著、浜田英季訳、朝日新聞社
 久しぶりに本棚から取り出して読んでみた。精神訓話的な部分(たゆまぬ努力、家族愛)は別として、やはり今でも新鮮なのは82年のスペインワールドカップの時のセレソンの話だ。

 「テレは『華麗で美しい攻撃サッカー』を目指した指導者で、その特色は紅白戦を重視することにあった。紅白戦を通して選手同士がお互いのプレーを知り、信頼関係を深めていくことを狙ったのだ」(pp.140-141)

「シュート練習一つとっても、彼は十回成功しても十一回目を失敗すればそこを問題にした」(p.142)

 82年の後、不況が深刻化するブラジルにあって、サッカー界も例外ではなく、フラメンゴもジーコをウディネーゼに移籍するが、83/84シーズン、プラティニと得点王争いを繰り広げたものの、プラティニが30試合で20得点なのに対し、24試合で19得点をあげたジーコは最高得点率とMVPも獲得するというのも改めて輝かしい成績だな、と思った(pp.161-167)。
zico_historica.jpg

そしてジーコは回想する。もし、テレ・サンターナの率いるブラジルが82年あるいは86年でも優勝すれば、現代のような「点を取るサッカーではなく、点を取られないサッカー」が主流にはならなかっただろう、と。「ワールドカップに優勝して、その哲学を世界にアピールできなかったことが私にはとても残念だった」と(p.182)。

 やっぱり、ジーコは日本代表にテレ・サンターナの理想を少しでも投影したいんだと思う。

あと、ブラジルはリオとサンパウロという二つの国が存在していた、ということを強調していたのも印象的。そうした背景を描く中で、サンパウロ出身のソクラテスとの友情も描かれている。

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