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April 16, 2004

『不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません』

『不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません』祥伝社黄金文庫

なんかイラクの3人の人質が解放されたので騒いでいるようだけど、このニュースでずっと不思議だったのが、マスコミに登場する家族の中に、自称・フリージャーナリストの元自衛隊員の家族がいたことだ。

個人的には何も感じなかった事件だし、専門も経済なのでなんなんだけど、ある記者会見で、ベテランの記者たちが「あの自衛隊あがりは許せない」と話していたのを聞いた。その人いわく「仮にもジャーナリストを名乗っていくのだったら、あんな場面に家族がノコノコ出てくるようなことは、させちゃダメだわな」と。

また、18歳の高校生を卒業したばかりの子も、NGO代表だとかいろいろ肩書きは混乱していたけど、「フリーライター」というのもあった。もし自称でも、フリーでも「ジャーナリスト」「ライター」を名乗っているなら、母親がテレビカメラの前で大泣きするようなことをさせてはあかんわなと思う。人の死体を撮って、その写真を売ったりするんだから。そういう因果な商売で喰っているわけだから。

この不肖・宮嶋の本で素晴らしいと思ったのは、自分たちのことを「どこかで物事はじけると、イソイソとどこにでも行ってしまい、いかなる思想も知識も乏しく、何の感激もなく、単なるミーハーであり、お祭り騒ぎが好きで、犠牲者が多いほど喜ぶという、トンデモない」人種であると自己規定しているところだ(p.74)。そういう人種なんだから、危ない目に会うこともあるだろうし、そんなことがあってもしょうがないぐらいのことは思っていないのか、というのが、そのベテラン記者の言い分なんだろうと思う。

ぼくは人さまの矜持をうんぬんできるほど偉くはないけど、この宮嶋の言葉はカミュが『転落』の中で20世紀の人間を「新聞を読んで姦通した」と簡潔に定義しているのに匹敵するアォリズムではないかと思っている。
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