February 10, 2010

中本・目黒店の北極やさい

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蒙古タンメン中本 目黒店 品川区上大崎2-13-45 3446-1233

 実は(というほどのこともないのですが)、中本のメニューで北極ラーメンというのは、アレンジした月替系以外の単独では1回しかいただいたことがありません。

 冷やし味噌のスープと比べて、辛さが単調に感じるからなのですが、そうしたこともあって、目黒店の1月の月替わりだった「北極やさい」も未食で終わりました。

 そしたら、なんと2月も引き続き「北極やさい」が月替わりということで、そこまで推すのなら…ということで、行ってきましたよ。

 これは北極ラーメンに味噌タンメンの野菜を乗っけただけの、いわゆる「足し算」メニューなのですが、野菜の甘さがスープの味わいを増していると感じました。

 目黒店では2月8日から15:00-18:00と21:00-24:00の時間帯には「辛さ2倍」のサービスを始めたそうです。

 券売機に無料の「辛さ2倍」の食券が加わったということなので、こんど冷やし味噌、味噌卵麺で試したいと思います。

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February 09, 2010

「三ちゃん食堂」のヤキ肉丼

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「三ちゃん食堂」 川崎市中原区新丸子町733 044-722-2863

 いやー、多摩川での運動の帰りに寄ってみて、あまりにもよかったんで、先週末、会社帰りに「三ちゃん食堂」を再訪しました。

 ここは午後8時に終了ということで、やっぱり食堂なんだな、と思ったしだいですが、あわてて「ヤキ肉丼」を注文。

 週末は禁酒しているので、お茶で我慢して待つことしばし。

 出てきたのがコレ。

 なんつうか男子が好きなものが全部入っている感じ。

 しかも、お新香とスープもついて600円w

 いやー感激しました!

 この後、本当は禁酒する予定だったのですが、あまりにも良かったので、地元・新丸子のソウルバー「ルーファス」におジャマして、なんで「三ちゃん食堂」がこんなに素晴らしいのかを聞いてきました。

 新丸子って学生街でもないのに、なんで、こんなに素晴らしい食堂や、周りのちょっとイイ感じの飲食店街が育ったのかな…と思って。

 ひょっとして川崎工業地帯の労働者の住む町として栄えたからなのかな、と思ったのですが、新丸子は江戸時代から丸子の渡しを渡った最初の宿場町で、立派な遊郭もあったそうです。

 その名残で30年前まではストリップ小屋なんかもあったそうで、そうした「ちょっといい雰囲気」が三ちゃん食堂みたいな偉大な店を生んだんだろーな、と。

 いやー、食に文化あり、歴史ありだと思いました。

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February 08, 2010

BRUTUSの吉本隆明特集

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 あまり期待してはなかったのですが、なんか良いというウワサなので、昨日、近くの本屋にいったら3軒中2軒が売り切れ。一番大きなリブロに2冊だけあったので確保しました。

 内容はざっとみた感じ、写真入りでキレイに構成された『生きていくのに必要な言葉 吉本隆明74語』勢古浩爾、二見書房みたいな感じでかな、と思ったのですが、じっくり糸井さんとの対談を読んでいたら、近年になく、新しいことをいろいろ言っていたので驚きました。

 曰く、民主党による政権交代は静かな革命政権であり、吉本さんが民主党はきっとやる、少なくともゼロで終わることはない、と見ている、と。

 いやー、久々によかったな…。

 対談の中で吉本さんは、こんなことを語っています。

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「民主党には、それだけの人材はいる」
「やり方がまずい以外には失策はない」
「粘り強く、自分たちの思うことを貫いてくれたら、静かなる革命が成就する」
「この状況になったのは現代の日本の中で、どこが一番肝要なのか、という答えを、民主党が持っていたから」
「民主党に潜在しているものや活用できるものを活かさなければ、ほかのどの党にはできない」
「僕はその程度には民主党を信用している」

 吉本さんの発言は、ここ2~3年、スルーしていたのですが、んー、やっぱりスゴイな、と。

 自民党の国会議員の中に「政権離れた生活は想像以上にむなしい」と参院選不出馬を表明した方がいるというのですが、その無力感もなんとなくわかります。

 実際、なぜかオモテでは報じられることが少ないと思っているのですが、静かに、深く、いろんな改革が進められていますもん。

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 あと、吉本さんの本は8割方は読んでいると思っていたのですが、なんで子どもが生まれて最初の1年でうまく育かどうか決まるのかを、初めて納得的な言葉で読めたのも収穫でした。

 それは『吉本隆明 五十度の講演』ら収録されている「異常の分散」でした。

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February 07, 2010

『老化はなぜ進むのか』

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『老化はなぜ進むのか』近藤祥司、ブルーバックス

 ブルーバックスなら、まともにDNAレベルでの話しとしてアンチエイジングについて語ってくれるだろう、と思って読んで半分は大正解、半分は読み手であるぼく自身の理解力不足で玉砕した、というような感じでしょうか。
 
 でも、女性の方には、絶対にお勧め。
 
 中盤はDNAテロメア説、酸化ストレス説、体細胞変異説などムズカシ的な話しが続きますが、第1章「現代の夢—老化予防」と第10章「アンチエイジング薬の最前線」だけを読んでも、まあ、こういった言い方はナニかもしれませんが100万円の価値があると思います。
 
 第1章の「コラーゲを食べてもシワは取れないし、老化とともに内蔵機能を低下させる原因にもなる」「酸素での疲労回復は酸化ストレスを増加させ、ベッカムカプセルの乱用はよくない」「市販のコエンザイムQ10の錠剤は医師が処方する量の10倍も入っており、酸化ストレスを生み出すミトコンドリアを活性化させ寿命を縮める可能性がある」「アメリカでは1995年当時、心疾患の治療目的で女性ホルモンの補充が奨励されていたが、女性特有のガンや脳卒中が増加することがわかり、2002年からは投与するなというガイドラインに変わった」などは参考になるのではないでしょうか。
 
 なんかこう書くと絶望的な感じもしますが、実は、第10章を読むと2年間のDHEAの投与によって筋肉増強と脂肪減少の効果が認められ、これはホルモン投与と違って有害となる副作用も認められていないそうですし、骨粗鬆症の薬として発売されているSERM(Selective estrogen receptor modulato)は乳がんや卵巣ガンが減少することが観察されているそうです。
 
 個人的に嬉しかったのは赤ワインに含まれるポリフェノールの一種、レスベラトールがSirt1遺伝子を活性化する抗酸化力があることがわかったので、フレンチパラドクス(赤ワインが良く飲まれているフランスでは、脂肪摂取量が多いのに動脈硬化の患者が少ない)が正しいことが立証されたことですかね。月曜日からもワイン飲みます!
 
 夢のアンチエイジング薬はまだまだ先のようですが第11章「老化を防ぐ処方箋」を読むと、個人的に意識できるアンチエイジグとは、日本でも平均して6〜7年あるという寝たきり期間を短くすることであり、その原因となっている脳卒中と心疾患、脳卒中予防に加えて骨折・転倒や関節炎を予防するという運動疾患対策がターゲットになる、ということがハッキリとわかりました。

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February 06, 2010

二月大歌舞伎、八ツ橋の笑い

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 籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)は、一幕目の「見そめ」だけを観るためだけに席をとってもいいぐらいのお芝居ですよね。

 ここは、いろんな方が語っているところですが、ぼくが好きなのは、淀川長治さんが、中村歌右衛門さん相手に対談しているなかでの言い方。少し長いけど、引用します(いろいろ細かな間違いはあるけど、あまり気にせずに…)。


 淀川 例えば、八橋と佐野次郎左衞門が初めて出会うところ。花道から出てきた八橋を次郎左衞門が見て、「なんちゅうきれいな観音さまか」なんて言っている。それを聞いた八橋は、なんちゅうバカな田舎者か、そう思って「ハハハハ」。と同時に、あれも客の一人だから、と思い直して、その笑いがお愛想笑いに変るのね。もう、見とって身の毛がよだつ。でも、そこが見たくて、この芝居は行きたくなるの。しかも、先生の八橋でなきゃ、あの、なんともしれんこわさは出ないんだなあ。(『広告批評』1992年10月号、p.13)

 このくだりは、歌右衛門さんが初めてアメリカに歌舞伎の公演に出かけて、その時には壺坂霊験記(つぼさかれいげんき)のお里、籠釣瓶の八ツ橋それに娘道成寺を踊って、グレタ・ガルボがLOVE LOVE LOVEという有名な電報を送ってきたねなんていう話の中で語られているんですが、とにかく、吉原の夜桜の陰から表れた八ツ橋が、舞台を外八文字を踏んで練り歩き、花道の七三で次郎左衞門を振り返って笑う場面は、すごい練り上げ方だと思います。

 そして、この花道笑う工夫を最初にしたのは六世歌右衛門さんの父、兄の成駒屋系だったといわれています。

 『女形の運命』渡辺保、筑摩書房、1991のp.104-でも《女形は本来まったく笑わないものであり、「籠釣瓶花街酔醒」の八ツ橋も最初は笑わなかった》《三世河竹新七の「籠釣瓶花街酔醒」の書き下ろし台本には八ツ橋の笑いというものはなかった》そうですが、成駒屋の型をさらに発展させて、六世歌右衛門さんはお歯黒を見せながら、笑うというところまで変化させていったそうです。

 それを淀川さんは、分りやすく軽蔑の笑いから愛想笑いと語っているのですが、歌右衛門さんは「この笑いはハッキリと割り切らないで見るべきものではないかと思うのです」とも語っています(『女形の運命』)。

 今日、歌舞伎座の花道で笑ったのは、玉三郎さんでしたが、そのわずか数秒に、成駒屋の100年近い歴史と歌右衛門さんの姿がオーバーラップして見えたような気がします。

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February 05, 2010

「魚のほね」のメヌケ鍋

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「魚のほね」 東京都渋谷区恵比寿1-26-12 5488-5538

 いやー、噂のメヌケを初めていただきました。

 ディープな食を追求する「魚のほね」ならではのメニューだと思いますが、いただいたのは「おまかせコース」の中。

 たまたま、メヌケが入っていたんだと思いますが、ラッキー、みたいな。

 初めていただいたのですが、身の柔らかさはキンキ、味の深さはクエみたいな魚でしたね。

 鍋に入れて色は鮮やかなピンクになり、身はもちろん白身。

 皮も噛めば噛むほど美味しい。

Touka

 写真を失敗しまして、材料だけなのが申し訳ありません。

 この日はつき出しがイイダコのィネグレット(vinaigrette)ソース。

 続いて関鯖のごま和え(写真)、子持ち昆布とウニとゼンマイの皿で立春を演出。

 おしのぎでヒラメの握りが出て、その後が白子の銀餡とじ。

 おつくりで盛り上がって、キンキの焼き魚が出て、鍋で〆、という感じでした。

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 お酒では「冬華」がよかったかな。

 蔵元の「乾坤一」は宮城で最も小さい蔵と言われているそうですが、辛口なのに口当たりがまろやか、という料理をもり立ててくれる酒でした。

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February 03, 2010

中本・新宿店の「TOKIO(登喜男)醤油 」

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 最近、メキメキ頭角をあらわしている中井「登喜男」チーフ考案の10年2月の月替が「TOKIO(登喜男)醤油 」。

 中本ファンの裾野を広げるという意味もあると思われる非辛系メニューですが、ちゃんと(?)鷹の爪が入っています。

 キャベツ、玉ねぎ、ニンニク、ニンニクの芽、人参、ピーマン、豚肉が炒め野菜になっていて、あんかけになって醤油ラーメンにかかってます。

 しかし、そこは中本。

 辛さを表現する糸切り唐辛子と輪切りの鷹の爪がトッピングされている、というお姿。

 今日の都度調理の担当は、社員も近いという「翔ちゃん」ですが、高級中華で食べているようなキャベツの食感は素晴らしかった。

 先週も翔ちゃんの調理で味噌卵麺をいただいて唸ったんですが、いやー、きてます。

 寒い季節なのであんかけが嬉しい。

 ライスと食べたいのですが、さすがに喰えないと思い愛する半熟味玉をトッピングしました。

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February 02, 2010

『GXRワークショップ』と『桃鉄ごはん』

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 チョートクさんの『GXRワークショップ』と『桃鉄ごはん』が届きました。

 『GXRワークショップ』は何が驚いたかって、ボディに接続される将来のユニット。

 プロジェクターユニットなんかがあれば、スクリーンに大写しできるし、ファイバースコープユニットなんかがあれば狭いところでもカメラが入っていける。

 さらにワイヤレスユニットがリリースされれば、すぐに写真を電送できるようになります。

 そうなれば「撮影したものがすぐに見れて、電信でそれを世界に送ることができるライカ」の誕生になるのではないでしょうかね。

 次のユニットは28-300mmの小型ズーム(CX2相当)で決まっているそうですが、その後はレンズニユットだけでなく、ストレージユニットも年2~3機種揃えられていくそうですから楽しみです。

 あと、チョートクさんは50mm/f2.5にカールツァイスイエナの50mmテッサー用レンズフードを付けているんですが、これがカッコいいんですよ。

 フィルター径が40.5mmだから付けられるんですが、これが似合ってるんですわ。

Gxr_with_rubber_hood

 ハクバあたりから出ている40.5mmのラバーフードぐらい付けようかなと思いたち、さっそくエツミのを付けました。

 たった388円で男前がアップしたので嬉しいです。

 ビューファインダー付けたりGXRはいじり甲斐があります。

 あと、『桃鉄ごはん』はちょっとガッカリかな…。

 レイアウトが楽しくない。

 『おいしい桃鉄』はさくまさんが著者としてクレジットされていたけど、この『桃鉄ごはん』は桃鉄グルメ研究会(著)となっていて、そこらあたりの差なのかな、みたいな。

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January 30, 2010

「三ちゃん食堂」で昼飲み

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「三ちゃん食堂」 川崎市中原区新丸子町733 044-722-2863

 一言でいって無敵。

 そんな食堂だと感じました。

 ここは『かながわ定食紀行』今柊二、かもめ文庫で読んで、行きたいな、とまず思ったお店だったんですが、想像とは随分違っていました。

 一回しか行ってないのですが、似たようなお店を記憶の中からたぐりよせれば赤羽の「まるます家」でしょうかね。

 昼間っから堂々と飲める。

 「三ちゃん食堂」の営業は12:00からだそうですが、おそらく、開店直後から喉をならす客がごった返しているんじゃないでしょうかね。

 訪問したのは週末の午後4時近くという中途半端な時間でしたが、店内では全員が酔っぱらっていましたw

 最初は「ビールをちょこっと飲んだあと、焼肉丼あたりでも喰うかな」ぐらいの心づもりだったんですが、一瞬でそんなプランは吹き飛びしまた。

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 小さい生ビールでお通しのお新香をやっつけつつ、名物らしい「三ちゃん山崎ハイボール」とコロッケをまず注文。

 「三ちゃん山崎ハイボール」は泡も瑞々しく美味しかったのですが、量的に上品すぎたので、ほとんど中ジョッキのような普通のハイボールに代えて「ホルモン焼き」を頼みました。

 いやー、それにしてもお客さんはみんな元気でしたねぇ。

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January 29, 2010

『日米同盟の正体 迷走する安全保障』

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『日米同盟の正体 迷走する安全保障』孫崎 亨、講談社現代新書

 最近の宮台真司さんの外交関係のネタ本はこれでしょうかね。

 外務省時代には親米保守でアングロサクソンとの協調を主張した岡崎久彦氏に仕えながらも、独自路線をどうやら歩んだらしく、防衛大学教授となって09年3月に退官した著者が、それを前に危機管理の授業の総決算として上梓したというのが、この本。

 ざっくりいえば、有事には米国が日本を守ってくれるハズだという日米安保体制が、いつの間にか「日米同盟」と呼ばれるようなっていく中で、2005年10月29日の「日米同盟:未来のための変革と再編」という合意文書で一気に自衛隊が米国の戦争協力の道具に変えられてしまったのはなぜか、という問題をひもとかなければならず、米国の安全保障政策を日本は真剣に学ぶべきであり、戦略的思考を養っていかなければ、あっという間に紛争に巻き込まれてしまうだけだ、と警告を発している本です。

 ぼくは外交問題なんかにはまったく素人ですし、孫崎さんみたいに謀略もあるんだ、みたいなことを真正面から書かれると引いてしまうのですが(ならば、いまの小沢幹事長に対する検察の執拗な攻撃も、検察のエリートは必ず若い頃にアメリカに呼ばれてミシガンのロースクールに入り、徹底的に親米保守主義者に洗脳され、小沢幹事長も資源外交でソ連に接近を図った田中総理のように、中国に接近を図っていることに警戒している親米勢力から狙われている、みたいな説もありえるわけで…)、面白かったのは、孫崎さんの日米関係に関するサマリー(p.147)。

 《米国は自己の戦略上日本の基地を重視し、その見返りとして日本の安全を守るという戦略的取引を提示して今日まで至っているが、この取引は依然米国にとり有利なものである。この取引を中心に日米関係を築けば双方に多大の利益がある。その際、日本側は負い目を感ずる必要はない》

 というのが、その中心。こう考えると、極東地域に限定すれば日米の安全保障の利害は一致することが多いが、米国流の軍事力で背かを変えるという志向が続く限り世界規模での利害は一致しない、と。

 いまや、ほとんどのマスコミが普天間基地問題を早く解決しなければアメリカが怒るぞ、日米関係にヒビが入るぞ、という論調ですが、こうした逆の見方もあるんだ、ということぐらいは覚えておいた方がいいと思います。

 ケント・カルダー『米軍再編の政治学』によると、政権交代が起きた場合には米軍に限らないにしても駐留している外国の軍隊が撤収に至る比率は80%だそうです。ですから、今回の民主党政権によって、基地存続は相当、難しくなるとは、常識的にも先方は考えているんじゃないかな、と。さらに孫崎さんのまとめによると、米国の基地で最も重要な役割を果たしているのはドイツの空軍基地と沖縄の嘉手納基地で、特に日本の米軍施設の価値は最高水準。しかも、ドイツは20数%しか駐留費用を負担していないのに、日本は75%も負担している(p.124)。

 このように米国にとって日本の米軍基地がいかに重要かということを認識すれば、日本は「米国に守ってもらっている」という負い目などを感じる必要がないほどの相互の対称性を持っている、と判断しています(ビン・ラディンが米国に対する攻撃の直接的な原因としたサウジアラビアの駐留米軍も2003年には密かに撤退したそうですp.181)。

 それなのに、小泉政権はテロとの戦争に走る米国に「踏まれても けられても ついていきます 下駄の雪」ぐらいな勢いで追随して、自衛隊の海外派遣を拡大してしまい、日米安保の質までも変えてしまった、と嘆くわけです。

 ぼくは全く安全保障や外交問題などわかりせんが、とりあえず、こうした見方を知りつつ、例えば今日の日経・経済教室に書いている加藤良三前駐米大使のように、ある日気づいてみたら情報がめっきり減った、日本の離島をめぐる状況について米国の反応が他人行儀になった、というようなことを心配するよりは、自主防衛費のコストが安価で済んでいることにも改めて想いを致して、日米関係を重視すべきだ、という言い方の両方を聞いていきたいと思います。

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